第80話

‥何度でも言ってやる‥
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2020/03/20 13:36
あなた「「認めてる」って……え?」



復唱すると、黒尾さんは私をようやく解放してため息をついた。




黒尾「何度でも言ってやる。「認めた」って言ったんだ。だから音駒に居ろ」




認めて、くれた……。




あの黒尾さんが……!?




研磨「クロ、やっと正直になった」

黒尾「うるせぇ」

あなた「う…………でも」




食い下がろうとすると、黒尾さんは腰を折り曲げて私の耳元で囁いた。




黒尾「「にしのや先輩」探し当てて、風呂でのこと全部話そっかなぁ~」






あなた「………………分かったよ」


研磨「っ!あなた、ほんと?」


影山「おい……?あなた??嘘、だろ?」

田中「戻ってこいあなたちゃんっ」

西谷「…………」

縁下「西谷菩薩顔止めろ!!」


烏野の皆を見て、頭を下げた。



あなた「今日、もう1日だけ抜けさせてください。……マネージャーが居ないと、大変だと思うし……」

そう言うと、灰と化したカゲくんを揺さぶりながら武田先生が頷いてくれた。






夜久「あなたちゃん、タオル頼む……あなたちゃん?」


あなた「!?っ、はい!!すみません、タオル……はい!」


烏野の皆のアップを見ていたら反応が遅れてしまった。

あぁ申し訳ない……。


夜久「……ごめんな、あなたちゃんだって戻りたいよな」

あなた「!?いやっ、あ、戻りたいは戻りたいですけどそんなっ!音駒の皆も大好きだし……」

夜久さんは目を潤ませながらタオルを鼻に近づけた。

夜久「まじでいい子!そんでタオル今日もいい匂い!」



黒尾「あなた~俺にもタオル~」

あなた「ほい」

黒尾「なんか俺にだけ扱い雑くね?」

あなた「いいでしょ黒尾さんだし」


そう言うと、タオルでフワッと頭を叩かれた。

黒尾さんが認めてくれたんだって、今でも信じられない。


嬉しいなぁ……。


研磨「……あなた」

あなた「研磨くんっ。タオル?」


聞くと、フルフルと頭を横に振った。

そして少し不機嫌そうな面持ちで私の裾を掴んだ。



研磨「……なんで、クロにはタメ口なの」

あなた「___なんでだっけ」

黒尾「そりゃああの時だ。風呂ですっぽんぽ__」


ドゴッ


黒尾「いっでぇ!!お前ふざけんな!」

あなた「いたいけな少女に対してそんな言葉使うなアホ!!」

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