第223話

‥心中‥
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2020/04/13 22:06
月島𝓈𝒾𝒹𝑒.°



意味分からないんだけど。


僕の気持ちにこれっぽっちも気がついてない癖に、男が女を話そうって呼び出すのは好意があるからなの?とか、こいつやっぱり本物の馬鹿なんじゃ……。



あなた「月島くん…………?」




正直に答えたら、流石に察しがつくよね?




月島「______僕はそうだけど」





あなた𝓈𝒾𝒹𝑒.°




……そう、そう、なのか……。



じゃあ、西谷先輩が昨日誘ってくれたのは、少しでも私の方を向いてくれてるっていうことって思っていいんだよね……?



月島くんの返答を元に考えて、どんどん鼓動が早くなっていくのを感じた。





どうしよう……絶対顔赤くなってる……!




月島くんにバレないように顔を背けて、緩みまくりの表情筋を必死で制御しようと試みる。



月島𝓈𝒾𝒹𝑒.°




やばい。




なんでこいつ顔赤くなってんの?




僕の気持ちに気付いたから……だよね?




困惑するとかではなくてこんなに照れてるって、そういうこと、だよな?





まずい、移った。顔が熱い。




バレないようにあなたから顔を背けた。




やっと僕のこと意識した、ってことだよね……?





とりあえず緩んでしまう口元を手の甲で押さえて、あなたの次の言葉を待った。









あなた「絶対、振り向いてくれないと思ってたのに……」








そうポツリと落とした言葉を聞いて、一瞬で胸の辺りに冷たい風邪が吹き抜けた。







月島「…………西谷さんのこと?」


あなた「っ!?な、なんで分かっ……」








あぁ。




そういうこと。





むしが良すぎると思ったんだ。こんな展開。




こいつが自分で気づくことなんて絶対ないのに。




納得して、それと同時に沸々と怒りが込み上げてきた。





……もう、いいか。




どうせなにをしてもこいつは僕の気持ちに気付かない。



ならいっそ、今言ってやったほうが意識するんじゃないのか?




猪突猛進で西谷さんに向かってるその気持ちを、少しでも揺さぶることができるんじゃないか?





月島「____ねぇ」



ストンッ



半分やけになって口を開いた僕の膝に、あなたの頭が綺麗に乗っかった。




月島「……………………は?」




スー……スー……。



携帯に目をやると、10:01を表示している。



……腹時計正確すぎないか?



こいつは機械か。




あなた「ん……ぅ」



ポケットに携帯をしまおうと足を動かすと、顔をしかめて頭をグリグリと押し付けてきた。




月島「…………そうやって、他の男にもするんだろ」



腹立たしい。



本当に、僕はなんでこんな奴のこと……。





あなた「ぅ…………っきしまくん……しょーとけぃ







…………。





月島「………………くそ」






頬を撫でると緩ませて、心地良さそうに寝息を立てる。






月島「……覚えてろよ」

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