第120話

‥危惧‥
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2020/03/25 08:25
及川「よ~し……やるかぁ~。それじゃぁ今日も___信じてるよ。お前ら」



……っ。



滝ノ上「なんか……今、青葉城西の空気が変わった気がする…………」



一瞬、のまれそうになった。



あなた「試合前の……徹くんのいつものあの一言……。冗談みたいで、且つ脅迫みたいで……でも、あの言葉だけはなんの裏もないって皆知ってる……公式練習でもふざけてるように見える徹くんだけど皆、心から徹くんを信じているんです」



だからそれを知っている私も今、そっちに陥ってしまいそうになった。



嶋田「さっきも思ったんだけど、あなたちゃんってお兄さんいるの?」


あなた「……はい。4番のエースです。徹くんとも幼なじみで」


本当に、あの2人の近くに居たから分かる。


烏野にとって青葉城西は、相性が悪いと__。











ピーッ





第1セット。


月島くんのサーブを英がレシーブし、お兄ちゃんと松川くんが飛び出した。




ドガッ



ピッ……





あなた「…………ツーの、強打……」



あぁ、いかにも徹くんらしい。



会場は大きく盛り上がり、徹くんへの称賛の拍手が生まれた。


日向の速攻を花巻くんがレシーブ。



滝ノ上「おい!また青城のセッターつーで打つ気か!!さっきよりあからさまだ!!」


あなた「っ、ちが__」


田中先輩と日向がブロックに飛んだ瞬間、セットに切り替える徹くん。


お兄ちゃんのスパイクが綺麗に決まった。



日向「持ってこぉぉぉい!!」


日向にブロックにつく金田一。

その向こうで飛ぶ田中先輩。

パイプに控える東峰先輩。



いや……。



カゲくんなら___。




ポンッ……




「「!!!?」」



「ツ……ツーでやり返した!!!」




あなた「いいぞーもっとやれぇぇ」



負けず嫌いのカゲくんらしい。



味方もビックリのツーアタックに、会場は再度沸いた。





カゲくんの直後の大ホームランには笑いが溢れたけど。
ファン1「きたきたっ!及川くんのサーブだぁ!」



バシッ



!西谷先輩狙い!?



少し曲がったように見えたボールを、西谷先輩は綺麗に上げた。



ファン3「ああぁ……とっちゃったぁぁ」



あなた「1番かっこよいぃぃぃ……




ピーッ



青城がタイムアウトをとった。



……今、徹くんが合図したよね……?





危惧していたことが起きたかもしれない。




✂______________________



試合シーンは割愛多目でいきます🙇‍♀️



あと大会編は早めに更新していきます!

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