及川「よ~し……やるかぁ~。それじゃぁ今日も___信じてるよ。お前ら」
……っ。
滝ノ上「なんか……今、青葉城西の空気が変わった気がする…………」
一瞬、のまれそうになった。
あなた「試合前の……徹くんのいつものあの一言……。冗談みたいで、且つ脅迫みたいで……でも、あの言葉だけはなんの裏もないって皆知ってる……公式練習でもふざけてるように見える徹くんだけど皆、心から徹くんを信じているんです」
だからそれを知っている私も今、そっちに陥ってしまいそうになった。
嶋田「さっきも思ったんだけど、あなたちゃんってお兄さんいるの?」
あなた「……はい。4番のエースです。徹くんとも幼なじみで」
本当に、あの2人の近くに居たから分かる。
烏野にとって青葉城西は、相性が悪いと__。
ピーッ
第1セット。
月島くんのサーブを英がレシーブし、お兄ちゃんと松川くんが飛び出した。
ドガッ
ピッ……
あなた「…………ツーの、強打……」
あぁ、いかにも徹くんらしい。
会場は大きく盛り上がり、徹くんへの称賛の拍手が生まれた。
日向の速攻を花巻くんがレシーブ。
滝ノ上「おい!また青城のセッターつーで打つ気か!!さっきよりあからさまだ!!」
あなた「っ、ちが__」
田中先輩と日向がブロックに飛んだ瞬間、セットに切り替える徹くん。
お兄ちゃんのスパイクが綺麗に決まった。
日向「持ってこぉぉぉい!!」
日向にブロックにつく金田一。
その向こうで飛ぶ田中先輩。
パイプに控える東峰先輩。
いや……。
カゲくんなら___。
ポンッ……
「「!!!?」」
「ツ……ツーでやり返した!!!」
あなた「いいぞーもっとやれぇぇ」
負けず嫌いのカゲくんらしい。
味方もビックリのツーアタックに、会場は再度沸いた。
カゲくんの直後の大ホームランには笑いが溢れたけど。
ファン1「きたきたっ!及川くんのサーブだぁ!」
バシッ
!西谷先輩狙い!?
少し曲がったように見えたボールを、西谷先輩は綺麗に上げた。
ファン3「ああぁ……とっちゃったぁぁ」
あなた「1番かっこよいぃぃぃ……」
ピーッ
青城がタイムアウトをとった。
……今、徹くんが合図したよね……?
危惧していたことが起きたかもしれない。
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試合シーンは割愛多目でいきます🙇♀️
あと大会編は早めに更新していきます!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。