第215話

‥目覚まし‥
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2020/04/11 06:28
あなた𝓈𝒾𝒹𝑒.°




遠征4日目。



なぜだか今日は目覚めが良かった。


どうやって布団に入ったかよく覚えてないけど……ま、いっか。




清水「あなたちゃん、仁花ちゃん、行こう」

谷地「?どこへです?」


仁花ちゃんが、食堂と反対方向に進みだした清水先輩に、私と全く同じ疑問を投げ掛けた。


清水「昨日かおりちゃんから言われたんだけど、4日目以降は選手がなかなか起きないから起こしに行くんだって。音駒は毎回音駒のコーチが行ってるらしいから。あなたちゃんも烏野に行こうっ」


あなた「了解です!」



皆の寝起き……どうなんだろ。







仁花「日向ぁぁっ、起きてぇ!!」



日向「むにゃあ……あと5分ぅ」



仁花「ダメだよっ!そうしたらいつまでたっても起きれないんだから!」




バサッ




仁花ちゃんが毛布を剥ぎ取っても幸せそうな顔をして寝る日向。


手こずってるなぁ……。





清水「皆、起きt」


田中&西谷「おはようございます潔子さん!今日もお美しいです!!」


……こっちは簡単に起きたみたい。


西谷「朝ですよ~!!」


まだ寝ている3年生に近寄り、西谷先輩が声をかけた。


東峰「ん……もう少し……」


ぐずる旭先輩。


西谷先輩は窓側に近寄ると、カーテンをギュッと握った。



シャッ



東峰「あ~っはぁ!」




豪快に開けると共に、旭が部屋に差し込む。



手慣れた手口だ……。



日向「影山起きろぉぉ!!」



ようやく起きたらしい日向がカゲくんを揺さぶっている。



あなた「カゲくんの起こし方教えてあげるっ」


近寄って、カゲくんの枕元に座った。


ムギュッ


鼻をつまんで口を覆うと、数秒してもがきながら目を開けた。



影山「っあなた!その起こし方やめろっつってんだろうが!」

あなた「これが1番はやいからねぇ~日向も、今度からこうやって起こすといいよ!」



笑いかけると日向は少し青い顔をして、う、うん……と控えめに頷いた。



西谷「あなたっ」


後ろからを声をかけられて振り向くと、相変わらずの眩しい笑顔。

手招きをされて部屋の隅に移動した。



西谷「な、今日さ、前みたいにどっかで話そうぜ」

あなた「っ!」



……え!?




は……話す??



西谷「い、嫌だったらすまん!」

あなた「嫌だなんて!むしろ嬉しいです!話しましょっ!」



西谷先輩から、誘ってくれた……やばい。

嬉しい……。












月島「…………」

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