第191話

‥いつもの日向‥
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2020/04/18 09:48
扉からひょこっと顔を覗かせたのは、今日も元気にオレンジの髪を跳ねさせている日向だった。



あなた「どーした~?」


卵焼きを口に含んでから近寄ると、両手を合わせて頭を下げた。



日向「改めて……昨日はごめんっ!!」

あなた「っ、ううん……私も、急に殴っちゃってごめんね」


廊下で話さない?と言われて、2人で窓にもたれた。


あなた「あのさ日向」

日向「うん?」

あなた「ありがとう」

日向「へっ?」


間の抜けた反応に笑うと、「なんでなんでっ?」と食いつくのでまた笑った。


あなた「不謹慎……かもしれないんだけどさ、私昨日、ちょっと嬉しかったんだ」

日向「……嬉しい?」

あなた「うん……カゲくんと、バレーのことでちゃんと正面からぶつかり合ってくれる日向の存在が、本当に尊いものだって思って」

日向「俺はっ…………俺は、自分のことばっかで」


しょぼん、と音がしそうなほど顔を俯かせる。



バンッ


日向「うぐっ」


背中を思いっきり叩くと、前によろけた。


あなた「ほらほらもう!下向かないっ!今だからできることもあるんだよ!」

日向「……あなたって案外暴力的だよな」

あなた「っ、うるさーい!」


追いかけ回すとはははっと元気に笑って逃げ回る。


あなた「よしっ、いつもの日向だっ!!」



日向「えっ?」



あなた「私、日向の笑顔大好きだよっ!」



日向「っ、//」


菅原先輩にされたように頭を撫でると、驚いたように顔を赤くして、そして歯を出して笑った。


日向「サンキューな!!」




烏養「いらっしゃ…………あなた」

あなた「ちわ~」


放課後、することもないしカゲくんは見つからないし、とりあえず涼もうと坂ノ下商店に足を伸ばした。



烏養「あぁ、金はいい」


ガリガリ君をレジに持っていくと、そう言ってくれたので頭を下げた。

たまに割り引きしてくれたりこうして奢ってくれたりする。


烏養「その代わり……ちょっと話せるか?」

あなた「?はい。あ、煙草止めてくれたら話せます」


ビシッと指差すと、「わりいわりい」と灰皿に煙草を押し当てた。

レジ横に椅子を持ってきてくれて、そこに座ってガリガリ君を開けた。



烏養「お前は人よりもブロックの先が見える、って話は覚えてるな?」


球技大会の時、練習していた際に発見した私の知られざる才能。


あなた「はい」

烏養「あの時のお前と同じことを日向が言ってきたんだよ」

あなた「…………日向は、多分私よりも見えてます」

烏養「……!?」

あなた「もし、もし日向がカゲくんのトスを空中でさばけるようになったら……」

烏養「っ……いや、そんなもの机上の空論だろ……」



そう言いながら、もう一度煙草の箱を取り出したのでその手を叩く。


考え込むとすぐ煙草に手を伸ばす癖がある。


けしからんっ!



あなた「……でももし、できたら……」

烏養「………………むぅ」


煙草の箱をしまいながら唸るコーチ。


ガララッ


そこに丁度、日向が入ってきた。





日向「コーチ。俺はどう練習したらいいですか」



✂_________________________________________________

えぐいってぇぇぇ!!





見て!一瞬こんなことになったの!!!




信じられなくて目がギンギンに冴えました😜





これもいつも読んで応援してくれる皆のおかげっ!


こんな私ですがこれからもお付き合いいただけると幸いです‥!❣️


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