第165話

‥まさかぁぁぁ!?‥
46,239
2020/07/26 11:34
……コーチ?


あ、こんな成りだから怖いのかな?


あなた「仁花ちゃん、この人一応・・これでもコーチ……」

烏養「「一応」ってなんだ、おいっ」

谷地「スイマセンデシタァッ!!!」

あなた「!!?」



仁花ちゃん急に土下座したんだけど!?


え、大丈夫!?


あなた「コーチ……何かしたんですか?」

烏養「えぇっ!?ち、違っ___」

あなた「こんな可愛いいたいけな女の子にっ……見損ないましたよ!」

烏養「っ違うんだぁぁぁぁぁ!」





あなた「ナイスキー!今打ったのが田中先輩でね、怖い顔だけどめっちゃ便りになる優しい先輩なんだよっ」

谷地「ほぉ…………」


スパイク練を見ながら説明をしていく。

仁花ちゃんは食いぎみで話を聞いてくれて、話している方からしてもとても嬉しい。

めっちゃいい子や……。


田中「しゃぁぁぁぁっ!!」

縁下「あからさまに喜ぶな田中ぁ~」


なんか言ってるなぁ……。


あなた「あっ、次打つのがうちのエースだよ!」


旭先輩が、乱れたトスに合わせて飛ぶ。


ドゴッ


谷地「ひぃっ……」


ブロックに跳ね返されて、ボールが勢いよく跳んできた___。


パシュッ


谷地「っ!?」


あなた「ぁ、やば……ごめんなさいっ!」


ついつい球技大会の名残で手を出してしまった……。

レシーブしたボールは取りに来た日向の手元に落ちた。


東峰「すまんあなたちゃん!ナイスっ!」


いぇい、とグッドサインを送って仁花ちゃんの横に戻る。


谷地「凄いね……今の」

あなた「えっ、ううん!たまたまだよ~それより気をつけてね、流れ弾」

谷地「っ、あ、今のがそうなんだ……」


なぜかとても納得したように頷いた仁花ちゃん。


先生が入ってきて話を中断し、集合した。


練習試合かぁ……。

どんな相手なんだろう……。


烏養「あなた」


仁花ちゃんと一緒に洗い場に行こうとすると呼び止められ、前に行っててもらうことにした。


あなた「はい」

烏養「明日の練習試合だが……お前の意見を積極的に聞いていこうと思っている」


……?


烏養「まぁ、なんだ。仮アナリストみたいなもんだ。気軽にやってみ」

あなた「……はい」



ということで、明日の練習試合は気が引き締まった。


役に立てたらいいなぁ……。



っと、そうだ肝心なこと忘れてた……。






あなた「菅原先輩っ」


ポールを片付けて倉庫から出てきた菅原先輩に駆け寄ると、ニコニコ笑って「どうした~?」と優しく聞いてくれた。


あなた「今日、この後予定ありますかっ?」





菅原𝓈𝒾𝒹𝑒.°



……え?


今、なんて……。



ゴトッ


と、モップを片付けに来た田中が勢いよくそれを落とした。


田中「っ、ま、まさか2人……まさかぁぁぁっ!」


菅原「ちっ、違う!違うからな!?……えっと、どうした?予定はないけど……」



なにか相談事だろうか。


最近少し危なっかしいとこあるからなぁ……。



俺が聞くと、あなたは天真爛漫な笑顔で敬礼すると言った。





あなた「では、校門で待っております!」

プリ小説オーディオドラマ