第416話

西園寺さんの憂鬱
31,023
2020/07/31 12:00
毎度ご迷惑をおかけしました🙇‍♀️💧


今回の一件では、とりあえずご本人様が書き直してくださるようで、直接的な打診はしませんでしたが読者様のお陰でなんとか無事(?)解決いたしました。


沢山のコメントに本当に励まされました。

相手の方に悪いので消させていただきますが、この場をお借りして、本当にありがとう。


『弱くない』って言ってくださったこと、私の作品が好きだと言ってくださったこと、本当に嬉しく思いました。


同時に、もし今後またこのような事があった時、「それだけ自分が人気なんやぁやったぁ、」って思えるかと言うとそれもまた難しくて……。


また同じような事があったら、私はその時もきっと今回のように皆さんにご心配おかけするかもしれません。


丸々のパクりでなくても、私にとって全てのシチュが同じだけ大切で、1話1話、1文1文、ひと言ひと言を大切にしたいです。


好きだと言ってくれる人がいて、待ってくれている人がいるからこそ、そうしていきたいです。




長々とすみません🙇‍♀️


とりあえず何が言いたいかと言うと、私は読んでくれる皆が大好きで、その仲介になってくれるこの小説も大好きだって事です!


これからもこんな双葉🌱🖇ですが、温かい目で見守ってください……。





PS.我慢できなくて新しい小説そろそろ始めます笑
  またこっちで報告するので是非見てね←




それでは本編スタート!!




✂︎_________________________



西園寺𝓈𝒾𝒹𝑒.°
 



〜数ヶ月前〜


「好きです!付き合ってください!!」


西園寺「ごめんなさい」




話したこともない顔も知らない目の前の彼は、下げた頭をプルプルと震わせている。


「可愛い」「綺麗」なんて、言われ飽きた。


私は私が可愛いことを知っているし、そんな外見ばかりを見て近寄ってくる男の薄っぺらさはもっと知ってる。



「〜っ、なんで俺じゃダメなんですか……?」


西園寺「……逆に、何でいいと思ったんですか?」


「え……」



そこまでして私のこの外見が好きなら……見合うだけのものを持っている人だけが告白してきてほしい。


誰も、私の根っこの部分なんて見てはくれない______。



「〜ちょっと可愛いからってお高くとまりやがって!」


?「ぅわっ、」


西園寺「!?」



彼がバッと顔を上げた瞬間に、角から曲がってきた男の子2人。

金髪プリン頭のおとなしそうな子と、背の高い眈々頭の_____確か、男バレの主将の人だ。



?「…………クロ、邪魔しちゃダメ」

?「んぁ、そうだな」




2人でコソコソ話して、その場を去っていった。



「〜っ、とにかく!!てめぇの悪事全部バラしてやるからな!!!」




悪事って、私が何をしたんだろうか。




「思わせぶりな態度とりやがって!」





話したこともない_____もしくは記憶にないのに?



本当に……恋愛って薄っぺらい。




?「あー……すみません」


「!?」



立ち去ったはずの男バレ主将さんはなぜか戻ってきて、私と彼を交互に見た。



?「あー……見苦しいよ?あんた。好きになっちまったもんは認めろって〜楽になるぜ?」


「なっ……好きじゃねぇよこんな性格ブス!!」


西園寺「……」



私告白に呼び出された気がするんだけど。



?「死ぬほど好きな女も見つけらんねぇお前の汚ねぇ心じゃ無理かもなぁ〜」



ニヤニヤ笑って、挑発するように身を屈めた。


なに、この人……?



そして私に顔を向けると、ニシシと笑った。




?「あんたも、んなつまんなさそうな顔してっから幸せ逃げていくんだよ〜?笑え笑え!女は笑ってる時が1番可愛いんだからなっ。そんで、いい男見つけろよ〜」




悪戯っ子のような笑顔を私に向けて、それから「あー、でも」と呟いた。




?「俺も、最近知ったことだからあんま強く言えねぇわ。お邪魔しました〜」




ヒラヒラと手を振って去っていくその背中が、春風のように感じられた。












男バレの主将______黒尾鉄朗くんの周りは、いつもその友達で溢れていた。



「なにニヤニヤしてんだよ黒尾。気持ちわり〜」


黒尾「うっせぇ夜久!見んなっ」



ある日廊下ですれ違った時。


黒尾くんはやっぱり私に見向きもせずに、手に持ったスマホを眺めていた。



「……あなたとのLINE?んなおもしれぇこと話してんの?…………スタンプだけじゃん!」


黒尾「いいんだよもう!あいつ何言ってもスタンプで返してきやがって……しかもなんだよこの不細工なキャラクターっ、ばかおもれぇww」


「……クロ、あなたは俺にはいつも文返してくれる」


黒尾「え」


「プッ、ククク……!」


黒尾「夜久笑ってんじゃねぇぇぇ!!」



あなた……?


そんな子、音駒にいたっけ。後輩かな?


黒尾くんが好きになるくらいだったら、今度のミスコン脅威になりそうね……。


 

ただ、自分に興味が無さそうな人が、珍しかっただけ。



だけど_________。




黒尾「まじであいつ、覚えてろっ」   




ムスッとスマホに目を落としてから、それでも愛しそうに頬を緩めたその姿が。





西園寺「…………いいなぁ、

 



羨ましいと、思ってしまった。










〜数時間前〜



……?


黒尾くん、急に慌ててどうしたんだろう?



お客さんが来て、いつも通りあの気怠げな感じで接客するのかと思ったら……なぜか急に蹲み込んでうろたえている。



それが、それから入ってくる女の子こそが、黒尾くんの想い人なんだって思い知らせてきた。




黒尾くん、顔滅茶苦茶ニヤけてる。






_________でも、どう見ても私の方が可愛いよね?






その子達が帰っていってから、黒尾くんに話しかけた。




西園寺「ね、黒尾くん〜っ」




あれ以来ずっとこういう風に話しかけているのに、話しかけているっていうのに、黒尾くんは決まって____。




黒尾「なに?」
  



表情一つ変えずに、他の女の子と変わらない対応。





西園寺「________ちょっと、仮装コンテストの打ち合わせしたいなって」



黒尾「あー」





でも私、知ってるからね。



黒尾くんが、本当に好きな相手にはあんな緩めた顔を見せるんだって。




知っちゃったものは、しょうがないよね。




思っちゃったんだ。











_________私だけのものにしたいって。

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