第4話

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2018/09/18 07:25
『じゃあ、行ってくる。』
「うん。行ってらっしゃ…わっ。 」
玄関まで見送りに来てくれた彼女と、離れたくなくて、抱き締めた。
「ふふっ。甘えん坊さん じゃん。」
『だって、離れたくないし…。』
「何か、今日 ツンが無い!!可愛い…。」
とか、言いながら背伸びをして俺の頭をふわふわと撫でてくる。

ほんと、狡いよな…。

朝から ときめくんですけど。
『可愛くねーし…。』
「あぁ、拗ねてる?」
下を向いた俺の顔を笑いながら覗き込んでくる。

それが、少し悔しくて 虐めたくなるんだよな…。笑
『キスしてくれないと、許さないから…。』
「わ、私から…?」
『だって、あなたが悪いじゃん…?』
「分かった…から、目閉じて…?」
『ん。』
目を閉じて、彼女が届くように少し背をかがめる。
「すぅ…はぁ…。 よしっ。」
『…ん。』
「こ、これで…許してくれる…?」
『…短いんだけど。』

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