第3話

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2018/09/16 11:28
『…ん。』
カーテンの隙間から差し込む光が眩しくて、少し目が覚めた。
『駄目だ、眠…。』
「おーい、風磨、起きてよ。」
起きない俺を起こしに、彼女が起こしに来たらしい。

俺、朝弱いからさ、絶対起きません、はい。
「風磨。ねぇ、起きてよ。」
『やだ…。』
「風磨の馬鹿…。もうキスしないからね。」
『…ん。』
「ばーか…。」
拗ねて、部屋を出て行こうとする彼女。

キスしてくれないのは、嫌だし、起きますか…。
『…あなた。』
「…風磨なんか、知らないもん。」
『ごめんって。なぁ、こっち向いて。』
後ろから、彼女を抱き締めて名前を呼んだ。
「…やだ。」
ほんと、頑固だな。

まぁ、無理矢理にでも俺の方に向かすけど。
「…ぇ。」
彼女を正面に向かせ、顎に手を添え、上を向かせる。
『やっと向いてくれたじゃん。』
「馬鹿…。」
『愛してる。』
「… ん ン 。」
『… ン。』
角度を変え、何度も口付ける。
「…ん…ふ…ま…。」
苦しくなったのか、俺の胸板を叩く。

それでも、俺は物足りなくて、名前を呼んだ口の隙間に舌を入れ、深く口付ける。
『… はぁ … んン…。 』
「なが…い… んぁ…」
『ふは。ごちそうさま。笑』
「…好き。」
『…ン。 … は?』
「へへ、仕返し。笑」
『ばーか。』
とか、余裕をかましながら、内心きゅん としたのは、彼女には 内緒です。笑

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