第121話

君とみんなと
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2019/12/22 08:33
あなた

ちょっとーー!急いでー!!

野村瑛斗
さっきまで、まだ時間あるからって言ってただろ?
あなた

そんな事はどうでもいいから、早く!!



はぁ……






野村瑛斗
よし!終わった。
あなた

忘れ物ない?

野村瑛斗
ない。


そして、私たちは母校の北高に向かった。









校門まで来ると、みんながいた。




拓真
おー、みんな揃ったね〜?じゃ、行きますかー。
石崎沙耶
行こ行こ〜!


そして、私たちは校舎に入る。




あぁ……



懐かしい。




どこを見ても、そこには思い出ばかり。



瑛斗と過ごした場所、


沙耶と美織と恋バナをした場所、


みんなでワイワイいいながら歩いた廊下。




思い出が湧き出てくる。
春川美織
どこもかしこも懐かしいね。
佐久間琉斗
昔を思い出すなぁ。

それから私たちは体育館へ。







そう、



今日は学校が休みということで、同窓会を開いたの。



というよりは、それに招待されたの。



私たちが2年生だった頃の後輩、先輩もいる。


……陽向先輩は来てるのかな。

春川美織
久しぶり〜!!
春ちゃん
美織ちゃーん!!
あ、沙耶ちゃんもあなたちゃんも!!
石崎沙耶
久しぶり!!
あなた

久しぶり!!


春ちゃん!!





すっごいショートヘアになってるー!!


そうして、私たちは同級生、先輩、後輩たちと話した。




野村瑛斗
瑠偉先輩がいる。
あなた

え?


瑛斗が見ている方を見ると、瑠偉先輩と愛美先輩がいた。



私と瑛斗は2人の元へ駆け寄った。
野村瑛斗
瑠偉先輩……
瑠偉先輩
…………瑛斗!?


瑠偉先輩と愛美先輩は私たちを見て、すごく驚いた。

愛美先輩
……あなたちゃん。
あなた

愛美先輩、お久しぶりです。

愛美先輩
…………ヒクッ……ヒッ……

え?


私なんかした?



何で愛美先輩が泣くの?

愛美先輩
よ、よかった…………ヒクッ
私も瑠偉から色々話聞いてて。
陽向の気持ちも分かるけど、やっぱり…瑛斗くんと幸せになってほしくて……ヒクッ
あなた

先輩……



どうして先輩はそんなにいい人なんですか。



何でそんなに私たちのことを自分の事のように考えてくれるんですか。






こっちまで泣けてくるじゃないですか……






私は幸せ者だ。



世界一幸せ者だ。

あなた

陽向先輩は……?

瑠偉先輩
あぁ、陽向ならさっき帰るって言ってたけど……

そっか……


もう一度、陽向先輩と会いたかったんだけどなぁ。



野村瑛斗
行ってきていいよ。最後にもう一度話してきたら?
あなた

え?…………うん。



私は体育館を飛び出し、靴を履き替え、公園に向かった。







……いた。



あなた

陽向先輩!

陽向先輩
えっ!?
……な、何でここに?

何でって……
あなた

瑠偉先輩から帰るって言ってたって聞いたんで。

陽向先輩
そ、そう……
あなた

先輩…………本当にありがとうございました。
先輩がいなかったら今の私はないと思います。
先輩に出会えて本当に良かったと思ってます。


陽向先輩は…………大好きな先輩。



だから、自分の気持ちをもう一度伝えておきたかった。
陽向先輩
…………こちらこそ、ありがとう。
あなたちゃんと出会えて良かったよ。
あなた

あ、あの手紙見ました。

陽向先輩
あぁ……
あなた

しっかり取っときますね!!

陽向先輩
取っとかなくていいよ!!


だって、あんなの捨てられるわけないじゃん!!



指輪だって……捨てられないよ。

野村瑛斗
先輩!!
陽向先輩
瑛斗!?
野村瑛斗
先輩、ありがとうございました。
あの……今からみんなで写真撮るので、来ませんか?
撮りたい!!


みんなの中には陽向先輩も入っておかないと。
陽向先輩
……いいよ。戻ろうか。



それから私たちは急いで体育館に戻った。


あなた

ごめんね!遅くなって!!



瑠偉先輩


愛美先輩


春ちゃん


美織


沙耶


拓真くん


がいた。



琉斗くんはカメラのスタンバイをしている。




私たちはその中に入った。






琉斗くんはカウントダウンが始まると、走ってこっちに来る。




赤いランプが点滅する。



"パシャッ"













ー数日後ー


琉斗くんからあの写真が届いた。


大好きなみんな。















……出会えてよかった




君と、みんなと。



END

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