第19話

day.19
6,021
2020/12/02 14:18
※ネタバレ注意




















































我妻善逸side






























_拝啓.我妻善逸くん_










この度の急なお手紙、お許しください。










私は鬼でありながら刀を持ち、鬼殺隊として仕える事を決意致しました。










って、まぁ善逸くんにわざわざ報告する意味もないとは思うんだけど。











私が言いたかったのはこれもあるけど、まだ大切なことがあって。









この手紙の存在、私が鬼殺隊である事は他言無用ね、??‪笑












善逸くんは頭がいいからどうなるか、位はわかると思う。












善逸くんとは炭治郎達に比べて接する機会も少なかったけど、


その分少ない機会であなたの事を信用出来たから、私のことも鬼だけど、










少しでいいから信用して欲しい。





















今から話す話は全て私の身に起こった本当の話。

















私は生まれた時から鬼で、親は人間。










どの遺伝子から私が生まれてきたのか、それは不明だけど。














私は親を殺さない代わりに着いてこいと無惨様に言われ、大人しくついて行った。












騙されたと気付いたのはそこから1年後の話。












人を喰わない私は人の姿に擬態することが出来る。












その姿で地元に帰った私が快く街の人に迎えられることは無かった。









帰っていの一番に言われたことは 可哀想に だった。











どこに行っても、誰に会っても、可哀想に、可哀想にと蔑まれる。
















心配しているようには見えない、冷たい目。




















家に帰った私には絶望が待っていた。










姿形の無い親の姿。











壁中に散らかる血の跡_














鬼としてのうのうと生きていたからって、









ここで何が起きているのかくらい分かった。











親の葬儀はもう既に行われており、家だけが形として残ったいた。





















すぐに無惨様がやったのだと理解した。









自分の下僕にするために邪魔だとおもったのだろう。










注意深いあの人だ。






































その時既に十二鬼月であった私の位は 下弦の壱 だった。










復讐を胸に戦うものは強かった。













十二鬼月の上弦に血戦を申し込むより先に私は無惨様に立ち向かって行った。















ろくな血鬼術も使えなかった雑魚鬼の私はその場で新しい血鬼術を発明し、










無惨様を追い詰めた。












殺すつもりはなかった。












ただ、生かせて、地獄を味合わせようとしたのだ。














そこから、私は隠されるようになった。











みんなが知る、上弦ノ漆、としてね。



























































































ただ、それももう飽きた。









あいつが鬼のトップとして重鎮していることがもう耐えられないの。











刀を持ち、反逆者として私は立ち向かうよ。













この手紙が届いた 3ヶ月後。










あなたたちは何らかの形で 無限城に落とされる。
























穴抜けになっていた











上弦ノ陸にはあなたのよく知るお方が。










上弦ノ肆には琵琶で空間を操る鳴女が重鎮してる。






















面倒なことになる前に私が傷を付けるから。










あとは君たちに任せてもいいかな。












反逆者と気付かれた時点で私の命の保証はない。

















もしかしたら、無惨様の血が私の中に入ってくるかもしれない。










そうなると私も私を止められない。










善逸くんや炭治郎、禰豆子や伊之助であっても人を喰らう可能性がある。










もし無限城で私を見かけたら必ず距離をとってまだ自我があるか確認すること。














私が炭治郎や禰豆子に言っていない意味が善逸くんにならわかると思う。















気を付けて。












ピンチになった時には必ず私の名前を呼んで。


















決戦は目の前。












無限城に落とされればもうあいつの手の中だから。









一切気を抜かないこと。
















自分を過信しないこと。
















そして、仲間を信じること。














あなたたちは誰も死なせない。









絶対に守りきるから。











だからあなたたちは鬼を斬ることだけに集中して欲しい。

















































































最後に____
















































もし私が善逸くん達に襲いかかるような真似をした場合



































































すぐに_____を斬ること。












































































私の唯一の弱点。










長年付き合ってきた身体だから分かったこと。












まだ無惨様も私の弱点を知らないはず。

















































本物の悪鬼にならないように気を付けるけど。












































私を信用しすぎないこと。



















善逸くんたちに会えて本当に良かったよ。















必ずやり遂げよう。一緒に。































絶対に誰にも言わないで。

















善逸くんを信じてるよ。




















迷いなく、生きてね。








































敬具__あなた





























































あなたさんから届いた手紙に俺は涙が止まらなかった。










あなたさんが今から何をしようとしているのか痛いほどわかった。










少し震えるあなたさんの字。








どんな思いで、俺に手紙を出したのだろう。











あなたさんは自分の身を投げ打ってでも無惨を殺そうとしている。









もしあなたさんの身体の中に無惨の血が入った場合、










無惨を誰かが斬ったとしてもあなたさんまで滅びる。


































させない、。










あなたさんは俺が守らなくちゃ。













この手紙の意味を汲み取らければならない。










なぜ、俺だったのか。
















































































あなたさんを失って後悔する、前に____

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