第3話

2.
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2021/03/07 12:18
母親
母親
出て行って
私、再婚するの














お母さんにそう言われたのは真冬の雪降る夜だった



















(なまえ)
あなた
え?どうして?
私も一緒に暮らせば…
母親
母親
私の邪魔をしないでっていつも言ってるじゃない!
これ以上私の人生を壊さないでよ!!
(なまえ)
あなた
でもお母さんっ!!
母親
母親
私はあんたの母親なんかじゃないの!!
出て行って!

















バタンッ











追い出された










こんな寒い雪の降る夜に1人で




















これからどうしよう






このとき私は久々に泣いた









涙が溢れて止まらなかった



















気づいたら大きな公園の丘の上にいた








歩いてきたのだろうか?






記憶があまりない










公園の時計を見ると23時をまわっている






















(なまえ)
あなた
懐かしい…













ここは小さい時にお父さんとお母さんとよく来た公園だった



























丘の下に広がる街の夜景はやけに綺麗に見えた

























(なまえ)
あなた
寒い…




















帰る家もない








頼れるところも知らない
























私はひとりぼっちなんだ






そう思うとまた辛くなってきた























”ここから落ちたとしたら…?”

















最悪な考えが頭をよぎる




















(なまえ)
あなた
この高さなら…
頭からいけば問題…ない…?



















ふと声にでてきた
















そして少し柵から身体を乗り出てみた


















思っていたより丘は高くて下は暗い
























意を決して飛び降りようとしたときだった



















???
???
おいっお前なにしてんだ!!

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