えっと…今目の前に広がってる光景はいったい
何なのでしょうか…?
荒手のキャバクラかなんかですか?(殴
メイクさん、絶対ファンじゃん(笑)
ファン雇うとかこの会社もヤバいなぁw
おっと〜、なんか嫌な空気だなぁww
えっ今、舌打ちしたよね?
ファンなんじゃないの?
もし、ファンだった喜んで引き受けるでしょ!
心做しか2人の顔も暗い気がするし…何なんだろ
…10分後
さっきのメイクさんがメイク道具を片し始める
えっ?もうメイク終わったの?
いや、どんな人でも最低15分は掛かるはず…
鏡越しに見た2人の顔は……率直に言うと
酷かった
ガタガタのアイライン
統一感のないアイシャドウ
乱雑に塗られたリップ
ムラだらけのファンデーション
どうすればこんな酷いメイクになるのか…
なんて思っていると、メイクさんが衝撃的な
事を言い出した
あぁ、なるほど…何で2の顔が暗いのかも
どうしてこんなにメイクが雑なのかも全部
分かった
このメイク担当さん……「アッケ」だ、
特定のメンバーだけを応援する、ファン…
いや、サセンと言った方がいいのかな?
こう言う人達には何を言っても意味がない
「メンバーも愛してあげて!」なぁんて
綺麗事並べてもその人の目に映るのは、
たった1人のメンバーだけ…
グクの方をチラリと見たメイクさんは
満面の笑みで楽屋を後にした
ガチャン
シーンとした空気の中、グクが2人に近ずく
自分のファンが自分の大切な人を傷つける
たとえそれが、自分にとって関係ない事だと
しても…
責任を感じてしまうのは仕方ない事だろう
メンバーが他のメンバーの事を励ましあって
優しく慰める…
いいなぁ、そんなメンバー…
「私の時はいなかったな…」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。