第34話

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2020/07/01 00:00
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紫耀side




この子、

ここでスヤスヤ眠ってる日向あなた、




さっきの…





聞き間違いでは…ない………はず







遡ること5分前、

「大好き」

と、まぁまぁハッキリと仰ったあなたさん。



そしてそのまま……多分、寝た………



いや、もしかしてずっと寝てたのでは?

待て待て、それじゃ"大好き"も寝言ってことに…

それはそれで勿体ないような……

でも告白はやっぱ俺からしたいし……

嫌々、そもそもあれは告白なのか?

………云々



と、考えること5分





あなた「…ん〜………しょ……く…ん…」

紫耀「!?」


名前を呼ばれた気がして我に帰った


紫耀「…呼んだ?」

あなた「……」

紫耀「寝言……?」




掴まれたと思った手は、繋がれたまま



解こうと思えばいつでも解ける

が、俺はあえてその手を解かなかった



帰らない口実にでもしよう

などと調子の良いことを考えていた



もう少し、あなたの側に居たいだけだから────



.
.
.




どれくらい時間が経ったのか、

気づくとカーテンの隙間から太陽の光が差し込んできた



あなた「ん……」

紫耀「あなた?」

あなた「…?紫耀くん……?」

紫耀「そうだよ、大丈夫?」

あなた「ここ…家……?」




────




あなたside



あなた「ここ…家……?」

紫耀「うん」



そう、ここは私の家だ


紫耀くんがいる……なんでだっけ……?

あぁ…まだ頭痛いな………



あなた「紫耀くん、お仕事は…?」

紫耀「……(笑)」

あなた「??」

紫耀「いや、オフだよ(笑)」

あなた「そっか、よかった」

あなた(そういえば昨日オフって聞いたような…)

紫耀「もしかして昨日のこと覚えてない?」

あなた「…分からない」

紫耀「そっか、まぁ今はゆっくり休も?」




ふと手が温かく感じた




あなた「ずっと手繋いでてくれたの?」

紫耀「あ、うん」
紫耀「繋いできたのはあなただけどね(笑)」

あなた「…そうだっけ?」

紫耀「俺メンバーに連絡してくる……」

あなた「あ、待って…」




あなた「もうちょっと…このままが……いいんだけど………」






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