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あなたside





あなた「ただいまー」



帰りの社内、紫耀くんは無言だった

今も、不機嫌そう



でも、紫耀くんがいくら庇ってくれたって

起こってしまった事はどうにもならない




もう、会えなくなったりしないよね────



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廉海岸神玄「おかえりー」

？？？「おかえりなさい」



…あれ？


この人…どっかで…




あ




紫耀「あなた、この人、マネージャーの…
あなた「佐野さん…？」

佐野「…えっと…？」

紫耀「え、知ってんの？」

あなた「あ、私、日向あなたです」

佐野「………あなたちゃん！？」

あなた「…よかった、覚えてもらえてた(笑)」

廉「何？何が起きてるん」


.
.
.


佐野「改めまして、マネージャーの佐野浩平と申します」

あなた「あ、ハウスキーパーの日向です」

神「で、2人はどういうお知り合いで…？」

あなた「佐野さんの息子さん、私が家庭教師してた時、担当の子だったの」

玄樹「すごい偶然だね」

岸「そんなことあるんだ〜」

佐野「ハウスキーパーさんがいるのは聞いてたけど、まさかあなたちゃんだとはね(笑)」

廉「業者には頼めへんやろ？」

海人「佐野さんもいいよって言ってたし…」

佐野「そうだね、あなたちゃんは俺も知ってるけどいい子だし、みんなが生活しやすいのであれば何も文句はなかった…けど…」



『なかった』『けど』

もう、ここには居られない…？



あなた「今日のことですよね」

佐野「ああ」

海人「ねぇ、俺と廉はあなたと一緒にいたけど、ほんとに仕方なかったんだよ？」

廉「あの場でハウスキーパーなんて言えへんやん」

佐野「たしかに、その場ではそうするしかなかったと思う」

神「だったら…」

佐野「でも」



佐野「こうなった以上、このまま働かせるわけにはいかない」




あぁ、やっぱり────




岸「は！？」

玄樹「あなたが辞めないといけないの？」

海人「あなたは俺らに頼まれただけじゃん！」



みんな、すごく庇ってくれてる


紫耀くんは────



あなた「…え」



突然、手を引かれた



あなた「紫耀くん？」



紫耀「ここで働かなかったらいいんでしょ？」

佐野「あぁ、会社通してない女子大生のハウスキーパーは週刊誌の餌食にもなりかねない」

紫耀「会うなとか言うわけじゃないよね？」

佐野「…そりゃまぁ友達としてなら……」

紫耀「…」

佐野「友達…ではないみたいだな」

紫耀「じゃああなたには……」





『あなたには…辞めてもらう』

そう、言いたいんだ




紫耀くんも、本当は分かってるんだ


もう私がここにいない方が良いということ

きっと、私のために────




強く握りしめられた手は

今の生活と＂私＂が失われることを拒んでいるよう




あなた「紫耀くん、私はいなくならないよ」

紫耀「…あなた？」




心のどこかで覚悟はできていた

今日じゃなくたって、きっといつかはこうなる



私が言うよ




あなた「私、紫耀くんのことも、みんなのことも大好きだから……」




大丈夫、みんなに会えなくなるわけじゃない


でも、私の存在が彼らと大勢の人に迷惑をかけたのは事実

私は、ここにいちゃいけない




紫耀くん、

私じゃなくて、みんなのために────






あなた「だから……辞めます」







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※マネージャーについて

グループのマネージャーで、佐野さんのみの設定です。
実際には、各メンバーに付いていると思いますが
このお話では個人に付くマネージャーは存在しません。



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