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あなたside
そうだよね、普通そう、こういうオチ
こんなにも住む世界の違う人と
どうして少しでも対等に付き合えると思ったんだろう
分かってたのに、
かなりダメージを受けている自分に驚く
楽しみにしちゃったから、バチが当たったのかな
それとも────
紫耀くんのこと、本気で好きなのかな
あなた(まだ会ったの2回目なのに…)
つい10分前、私はハウスキーパーに指名された
お給料が発生する上にジャニーズのお宅で働ける
普通なら、喉から手が出るほどオイシイお話
でも………
あなた(やっぱり断ろう…)
これ以上紫耀くんと関わると
自力では這い上がれないような
とても、とても深い沼に堕ちてしまいそうだった
あなた(今なら出会ったばかりだし…引き返せる)
紫耀「あなた」
あなた「あ、紫耀くん」
あなた「私、やっぱりハウスk…
紫耀「なんか…ごめんね?」
あなた「え…」
紫耀「ハウスキーパー、しなくていいよ?(笑)」
あなた「え…えっと…?」
紫耀「今日もほんとは家じゃなくて、近くの山にでもドライブ行こうと思ってたの」
あなた(え…そうなの…?………てか山!?)
紫耀「あいつらも仕事忙しいから、ハウスキーパーにいてほしいのも事実なんだけどね(笑)」
紫耀「でもシェアハウスとかいきなり言われても普通迷惑だよなって、だからごめんね」
え……それって………
ハウスキーパーになって欲しかったわけじゃ…
──────私の勘違い…?
あなた「えっと…紫耀くんが謝らないで」
あなた「それにハウスキーパーが嫌なわけじゃ…」
紫耀「あ、そーなの?」
あなた「今日呼ばれたの、このためだったんだって思うとちょっと悲しくなっちゃって…(笑)」
紫耀「!?違う違う!あいつらもあなたに会いたいって言うから、急遽変更して!!」
あなた「う、うん、紹介してくれてありがとう☺️」
紫耀「…お、おう//」
やっぱり、
側にいたいかも────────
もう少し
贅沢しないから、ほんの少しだけ
近づいてみてもいいかな────────
あなた「お給料、いくらだっけ」
紫耀「??この家結構広くて大変だと思うから、一応1人月5万ずつくらい出そうって……あ、もちろん手渡し」
あなた「全部で30万!?大学生には多すぎる……」
紫耀「えっと…なんで?」
あなた「するよ、ハウスキーパー」
紫耀「いいの?」
あなた「でも、この家には住めない」
あなた「毎日家事はしにくるけど、家には帰るね」
紫耀「え、どーして?」
あなた「男ばっかりの家には住めないよ(笑)」
紫耀「なるほど(笑)」
あなた「だからその分のお給料は下げてね」
紫耀「わ、わかった」
あなた「…じゃあ決まr…
海人「やっっっったぁ〜!!!!!!!!!」
あなた「!?」
紫耀「海人!?」
あなた「み、見てたの?(笑)」
海人「ばっちり!」
廉「いやおまえらイチャイチャすんなや〜」
紫耀あなた「どこが!!」
玄樹「ごはんできたよーっ」
神「とにかくハウスキーパーになってくれたことだしこれからよろしくね!」
岸「KPでもする!?King&Princeだけに!」
紫耀「しねーよ(笑)」
というわけで、
シェアハウスはしないものの
めでたくハウスキーパーをすることになりました
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。