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あなたside



やたら心配性な廉くんの発案で、

帰り道は神くんの車に乗せてもらうことになった


あなた「何から何までほんとすみません…」

神「俺は全然いいんだけどね」
神「廉は何をそんなに心配してんのかね」

あなた「さ、さぁ…なんだろうね」


一晩紫耀くんの部屋で看病してたから
体調崩してないか心配してるみたーい、

なんてことは言えず、適当に誤魔化した



神「それよりさ」



あなた「？」

神「紫耀のこと好き？」

あなた「////！？」

神「ははっ、分かりやすいね(笑)」

あなた「…みんなには迷惑かけないし、仕事も真面目にするし、関係壊さないし…だから好きでいたいっていうかなんていうか……」

神「そんなこと心配してんのー？(笑)」

あなた「？」

神「まずねー、迷惑なんて誰も思ってないでしょ」

あなた「はぁ…」

神「あなたは仕事相当頑張ってくれてるし」
神「俺らはあなたのせいで壊れる程度の仲じゃないよ？」

あなた「お熱い愛情で…」

神「愛情って(笑)」

あなた「…でもそれは違うの」
あなた「…関係壊さないって、みんなじゃなくて…」

神「…もしかして、紫耀とあなたのこと？」
  
あなた「うん」

神「それって、今のままの関係でいいってこと？」

あなた「う〜ん……」





欲はあって、たくさん求めてしまうけど…




紫耀くんには、みんなも、スタッフさんも、

私も…いるけど…


ファンの人もいる……



もし、私が気持ちを伝えてしまったら────




紫耀くんとは気まずくなるかもしれない


彼らを支えてくれている人からは、

邪魔者だと思われるかもしれないし


私がそう思われること自体はなんともなくても

紫耀くんに迷惑がかかるかもしれない





あなた「紫耀くんに好きなんて…

言っちゃいけないような気がしちゃって」




神「……」

あなた「アイドルに恋しちゃいけないとか思ってるわけじゃないの」

あなた「ただ、私には言えないなって」


これは、私が紫耀くんを守るための決断であるはず


神「あなたの気持ちの行き場はどうすんの？」

あなた「それは…まだ分からない」

神「自分の気持ちとか考えとかに、正解も間違いもないんじゃないかな」

あなた「正解も、間違いもない……」

神「うん、だから俺は今のあなたの決断を否定はしないよ」

神「でも……」




神「それって誰のために考えてることなの？」




あなた「え────」





誰のために…？




それはもちろん


彼のため────




確かに、此処に、


私の幸せは───────




ない





神「あなた、知ってる？」

神「守り方って色々あるんだよ」


あなた「守り方…？」


神「俺らの幸せは俺らが決めるよ」

神「俺は、今は、ステージに立ってアイドルしてるときが幸せだよ」

神「もちろん、それ以外もあるけど」




神「あなたも自分の幸せ考えてみたら？」




今のこの思いは、


間違いなく私のためではない─────




本当に、紫耀くんのためになっているのなら、


伝えないことで彼を守れているのなら



私の幸せなんて構わないから、


この決断はきっと＂間違い＂ではないから大丈夫





なのに………







何かが府に落ちない









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