宮舘商事の事務員として働く私 あなたの名字あなたの下の名前
社長の宮舘涼太は中学からの友達だけど
会話を毎日交わすような仲ではなくて
涼くんはきっと、私のことを中学の友達、会社の事務員としか思っていないだろう
後輩のまきちゃんは隣の席で会社の友達❤︎
(おはようございます!あなたの下の名前先輩!)
『おはようまきちゃん笑』
(昨日彼氏さんとどうでした?!笑)
『ちょっと笑💦声が大きいよっ💦』
(聞かせてくださいっ)
『お昼ね笑
ちょっとお茶入れてくる』
給湯室
『ふぅ,,』
お湯を沸かしてふたつのマグを用意する
【おはよ】
『おはよ笑』
そして同僚で違う部署の婚約者
鍋島陸 26歳
2年の付き合いの私たちはもうすぐ結婚する
『昨日あの後大丈夫だった?』
【うん笑この通り笑】
『良かった笑』
【あなたの下の名前は?酔ってない?】
『うん笑流石に1杯だけだったから笑』
【よかった笑】
『ふふ笑』
緑茶を注いで、陸に渡す
『どーぞ笑』
【ありがと笑またね】
『うん笑また』
自分のデスクに戻り仕事モードに入る
『さてやりますか、、』
ぱちぱちとパソコンと電卓をたたき、今日1日のノルマを目指す
『資料室行ってくるね』
(はーいっ)
資料室
『確か,,,,これだったような,,。』
背の高い棚に手を伸ばす
『ほっ,,。』
「危ないっ,,」
後ろから伸びる長い手
『わっ,,,,。』
「怪我は無い?」
『涼くん』
「たまたま通り掛かったから笑」
『そっか💦ありがとう笑』
「ていうか、結婚するんだって?」
『え?笑広まってるの?笑』
「小耳に挟んだだけだよ笑」
『やだなあ笑社長の涼くんにまで💦』
「おめでたいじゃん笑」
『ありがとう笑』
「あっ、会議の過去の資料取りに来たんだった」
『だったらあそこだよ笑』
「ありがとう笑」
『いえいえ笑』
涼くんと久々に話したことを
少し嬉しく思いながら今日の仕事も無事に終えた
エレベーターでいつも終業時間に陸と待ち合わせる
3F エレベーター
【おつかれ】
『お疲れ様笑』
【今日は?】
『今日はね、ハンバーグしようかな』
【おー笑いいね笑】
『買い物して帰ろっ』
【うん笑】
1Fに降りて
2人で並んで歩く
《陸くん!》
【,,,!】
『誰?』
【えっと,,】
《あんたが陸くんの婚約者?》
左手に光る婚約指輪を睨みながらそう言う
『,,,!』
《私、陸くんの子ども妊娠してるの》
【,,,,!】
『えっ,,,』
《だからあなたが別れて》
『待って,,,どういうこと,,,?』
【いや,,,これは,,】
《妊娠3ヶ月なの
あんたとはセックスじゃ物足りなかったってことよ》
『,,,,,!!』
【ゆな!】
呆然と,,,ただただ別れて欲しいと
訴える女性を見つめることしか出来なくて
【あれだけ降ろせって言っただろっ】
『まって,,,3ヶ月前って,,私にプロポーズした時だよね,,。まさか、別れる理由作ろうとしてたの,,,』
【そうじゃなくって,,,】
『そうじゃないなら,,なに,,,?』
《ほんとわかんない人ね
私の方が陸くんには釣り合ってる!体の相性もいいってことよ!》
【あなたの下の名前きいて,,?】
『もう,,,,いい,,。』
繋いでいた手を振りほどいて
目の前に溢れる涙を堪えながら
会社を出た。
後から彼が追いかけてくる様子もなく
1人帰路を歩いた
自宅近くのバー
『はぁ,,,,。』
マスター「大丈夫?」
『はい,,,なんとか。』
マスター「飲み過ぎないようにね」
『はい,。同じのもう一杯,,。』
マスター「はいよ」
机にうなだれて
カランコロンとグラスの氷の音を楽しむ,,
「隣,,いいです?」
『えっ』
『涼くん,,,?』
「そんなボロボロになってどうしたの笑」
『いや,,』
「マスター同じの1つ」
そう言って私の隣に座る。社長の涼くん
グラスを交わし
同じウイスキーを味わう
「で。どうしたの」
『浮かれてた自分が恥ずかしい,,。』
「え?」
『浮気してた,,。オマケに子供まで出来てんの』
「ありえない。」
『,,,,,泣』
優しく背中をさすってくれる
『涼くんが来てくれた事に安心してるのかな泣』
「そんな」
『自分でも分かんなくて,,,泣
あんなクソ男なんて思う反面、やっぱり好きで,。』
「偉そうなことは言えないけど
楽しかったことは事実なんだから、すぐすぐ忘れようとしなくていいんだよ」
『涼くん,,,泣』
「あなたの下の名前の気持ちを踏みにじって傷つけたことは許さないけど笑」
『えっ?』
「なんならクビにする?」
『はは笑そっか。社長だからしようと思えば出来るんだ笑』
「ふふ笑やっと笑った笑」
『泣き笑い』
「まあ、明日は休みだし、飲んでスッキリする?」
『いいね笑』
「飲み過ぎない程度にね?笑」
『はあい笑』
「俺も付き合う笑」
『ありがとう笑』
この後、何杯飲んだだろう,,。
意識がもうろうとする中
誰かにお姫様抱っこされて
部屋へ向かって,。。。
『涼くん,,,』
「ん?」
『行かないで,,,,。』
「置いていかないよ」
『うん,,,』
「俺の理性が,,保てそうにないよあなたの下の名前,,,」
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そして今に至る
『えっ,,,私,,涼くんと,寝たの,,,』
「スゥ,,,,,,zzz」
『頭痛い,,,。』
「ん,,,」
『はっ,,,,,』
「おはよ」
『おはよ,,,//』
「安心して」
『え?』
「してないから」
『,,,,,!!でも,,お互いに,,裸,,,,,///』
「下は履いてるでしょ?笑
バスローブが剥げちゃったんだよ」
『あ。ごめん,,,ほんとにごめん,,,,』
「ううん笑可愛かったよ?昨日のあなたの下の名前」
『えっ,,変なこと言った?』
「ううん笑別に?笑」
『ほんとに何も覚えてないの,,。失礼なことしてたらごめん』
「あなたの下の名前」
『ん?』
少し体を起こして
私をのぞき込む涼くん
『,,,!』
「俺が忘れさせてあげる」
『えっ?』
「ううん。こんな時に伝えるのはずるいんだけど言いたい,,,,。
好きなんだ。あなたの下の名前のことが」
『,,,,!』
「俺ならあなたの下の名前を傷つけたりなんかしない。幸せにするよ」
『涼くん,,,』
「返事は急がないから」
『わかった,,。笑』
お互いに身支度をして
ホテル近くのカフェで遅めのブランチ
「座ってて笑注文してくるから」
『お金,,,』
「いいから」
『ありがとう笑』
席からカウンターで注文する涼くんの背中を見つめる
『涼くんの隣にいられる人は幸せだよね
頼れる人だもん,,,,。』
「おまたせ」
おぼんをもって席に座る
『わあ、美味しそ』
「ここのオススメ、エッグポークフレンチとアボカドサラダだよ」
『涼くんは美味しいものも知ってる笑』
「どう?付き合う気になった?笑」
『ちょっと笑』
「じょーだん笑召し上がれ」
『いただきます笑』
2人で楽しく話しながら、友達として
会社のことも忘れて楽しんだブランチだった。
また月曜日。と手を振り、家まで送ってくれた涼くんの背中がずっと忘れられなかった。
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1週間後
華の金曜日の仕事終わり
涼くんの部屋に向かった。
『失礼します』
「どうぞ」
「社長室までどうしたの笑」
『この間の返事をしたくて,,,,』
「あぁ笑」
『朝まで過ごしたあの日から、涼くんの背中が忘れられなくて、、涼くんの隣は幸せだろうなってずっと考えてた。
私も,,涼くんの事が,,好きです,,,。
社長の支えになれないかもしれないけど,,,よろしくお願いします,,。』
「,,,,!」
『こんな私だけど,,,,,』
社長椅子から立って
頭を下げる私を肩を支えて起こして
胸の中に閉じ込めた
『っ,,,,,』
「やっと,,,抱きしめられた」
『え,,,?』
「本当はあの日の夜からずっとこうしたかった。でも、手を出すのは違うって思って、何とか理性を保ってた。」
『涼くん,,、』
「これから,,よろしくね笑あなたの下の名前」
『はい笑』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!