ー数年後ー
あなたの家ー
あなたside
高校2年生。
第三者から見たらただの16歳、17歳の子供。
でも私はその時に何個も決断をした。
才能と立ち向かうのを辞めた。
一生一緒にいたいと思える人と付き合った。
学校1のイケメンと幼なじみだと公表した。
苦手だった勉強と向き合った。
今までの大事な思い出を思い出すきっかけを掴んだ。
みんな、大人になるまでの過程で何気なく過ごす学生時代。
私は恋愛も、失恋も、挫折も味わった。
忘れられない思い出もたくさんできた。
最初が不安だらけだったとは思えないくらい。
トラウマの克服は未だにできていないけど、それって多分、無理にすることじゃない。
弱音を吐かずに頑張るのも、それが絶対正解ではない。
辛いことから逃げるのって、続けるのよりもしんどいことかもしれない。
でも大丈夫。
全部やってよかったって思えるから。
その選択をしてよかったって思えるから。
また一緒にいたい人といれたのは、あの選択をしたから。
夢に向かって頑張る私を、止めてくれたから。
多分あのまま続けたら、私は壊れたと思う。
蒼弥には、感謝してもしきれない。
これから一生をかけて、私は蒼弥に感謝を伝えたいな。
そして最後に言います。
「もう一度、君の隣で」
この文章に、あなたが続ける言葉はなんですか。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。