あなたsaid
え、うそ。
神様嘘でしょ?!
あれが大ちゃんなの?
だってだって……あんなに冷たかったんだよ。
きっと私のことなんかもう好きじゃないんだ。
うざかったんだ。
あの頃の大ちゃんはどこに行ったの…………
あなたは走って慧の所に戻った。
有岡家が入ってきた。
あなたは自分の部屋に行った。
大貴と慧はあなたの部屋に行った。
________あなたの部屋__________
大ちゃん…大ちゃん…
私バカみたい…………
そんなずっと小さい頃のままでいれるわけないのに。
ガチャ
慧は後ろにいた大貴に前に出した。
好きだった。なんてうそ。
今だって今だって…………とっても自分でもわけわからないぐらい
好きなんだもん。
そんなこと言ったって大ちゃんに迷惑かけるから。
大貴はあなたにキスをした。
このあと、あなたと大貴が付き合い始めたことを
親に発表した。
親はとっても喜んだ。
慧と親友になれたあなた。
みんな仲良く幸せに暮らした。
__________END________
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!