第49話

家族の絆
286
2022/10/11 20:00

なーくんside







ななもり。
あまり話さなくなってからも、定期的には話しかけるようにしてたんだ…
ななもり。
あなたからは無視されていたけど…話さなさすぎるのもダメな気がしたから…
ななもり。
だけど1年くらい前かな…
ななもり。
ジェルくんがあなたに話しかけていたんだけど、それが嫌だったみたいであなたが手を振り払おうとしたんだろうけど
ななもり。
その手がジェルくんの顔にあたっちゃって…パッとみてわかるほど顔が青ざめていたんだ…それからはもうほとんど話しかけなかった

















ジェル
〜〜〜ていう事があったんよ〜…
あなた

……………

ジェル
なぁ、あなた?話……聞いとる……?
あなた

……スッ

あなた

扉のほうに歩く(トコトコトコ

ジェル
あなた!?
ジェル
ちょ……待ってよ!
あなた

トコトコトコ

ジェル
待ってってば!(ギュッ
あなた

!!

あなた

ッいい加減に……!!!バッ








バチンッッッ




あなた

え……

ジェル
い゛ッ……!!!
あなた

あ……え……あ……

あなた

ご…ごめ……なさい……(カタカタ

あなた

ダッ

ジェル
あ!あなた!!待って!

















ころん
話しかけたかったけど……それからは…何をどうすればいいか分からなくてさ…
ころん
もう……これ以上あなたとの距離を遠ざけたく無かった…










ラメリィside









正直何を言えばいいのかわからなかった…それにまず、妹がいるということを初めて知った…





なーくん達はいつも表情豊かだった…だからまさかそんな悩みがあると思っていなかった





かもめ
そんな事が……
ななもり。
…うん……








かもめ
同情しちゃいけないかもしれないけど……
かもめ
俺も妹がいるし……
かもめ
昔一時期だけ俺も妹との間が最悪だった時があったんだ…







ななころ
え…?







かもめsaid








かもめ
俺には双子の妹がいて、いつも一緒にいたんだ
かもめ
だけど…中学に上がっていってからやっぱり年頃になるから、多少距離は離れるじゃん?
かもめ
別にそれはしょうがないと思っていたけど、中3の時に明らかに今までと違って離れていった…





かもめ
だから、あいつと仲がいい友達をあたってみたら
かもめ
友達の一人といざこざがあったみたいでさ…その友達がヒートアップしたみたいで…
かもめ
『あんたなんか産まれてこなければ良かったのに』…って言われたみたいで…
ななころ
!!
かもめ
あいつ今は違うけど、昔は人見知りでしかも転校してやったできた友達みたいだったみたいで相当傷ついていたよ……
かもめ
それから数ヶ月は本当にほとんど話さなかったよ
かもめ
その時さ俺、相当焦ってて何が何でも原因を知りたくて無理にでも話しかけようとしてたんだ
かもめ
でも、そうしたら母さんにめちゃくちゃ止められて…何で?って言ったら
かもめ
『何でも聞き出せばいいってものじゃない。今のあの子に無理やり聞き出すのは拷問と変わりないわ。落ち着くまで今までと変わらないように振る舞いなさい。絶対大丈夫だから。』
かもめ
その後は母さんの言う通りにしていたけど…やっぱり不安でしょうがなかったから、あいつの他の友人と協力してあいつと友人の距離を戻すのを手伝った
かもめ
そうしたら、少しずつ元通りになって俺に何があったのか直接説明してくれたんだ









かもめ
あの時は本当に辛かった…だけど今は前みたいに仲良く出来てるし、笑い合えてる…
かもめ
そんな姿を見て母さんが『やっぱりね』って言ったんだ…
かもめ
理由を聞いたら
かもめ
『家族の絆は簡単に壊れたりしない。もし最初っから仲が悪くても心の奥深くでは必ず家族を大切にしている。だから余程のことがない限り、かなめはあなたのことを嫌いにならないし、かもめもあの子のことを嫌いにはなったりしないでしょ?現に今ではあの子も笑顔だしあなたも笑顔で笑ってるでしょ?』
かもめ
って……
ななころ
………









かもめ
…なーくん達のお母さんもさ何か教えてくれたんじゃないのか?
ななもり。
…え…?
かもめ
なーくんが思い出せていないだけで……本当は何か教えてくれていたんじゃないのか?
ななもり。
……




ななもり。side









分からない…思い出せないッ……でも…何だろう…?



胸の奥がモヤモヤして頭に霧がかかる感じ…









分からない…けど……







絶対に何かあるッ……










思い出せ………思い出せッッッ!!!

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