第4話

俺が産まれ変わる前。4
221
2020/10/01 15:18
目覚めると俺はあなたの母さんの腕の中にいた。
_莉犬@(前世の姿)_
莉犬(前世の姿)
クゥン.....
_莉犬@(前世の姿)_
莉犬(前世の姿)
キュゥン.....?
お母さん
お母さん
あら....グスッ、莉犬くん....グスッ、起きたの..グスッ
お母さん
お母さん
私...グスッ..莉犬くんまで...グスッ、起きなくなっちゃってたら....グスッ
お母さん
お母さん
どうしようかと...グスッ.思った...グスッ....
お母さんの目は真っ赤に腫れていた。
俺とお母さんは今、病院の廊下にいる。
目の前には大きな扉とその上に赤く点灯している応急処置の文字。
すると、







ドタドタドタドタドタドタドタ
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
ハァハァハァハァ....おばさん...
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
本当...です...か...?
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
あなたが...刺されたって....ハァハァ
慌てたようにるぅとと、そのお父さんが走ってきた。
今井父
今井父
るぅと、一回落ち着け。
今井父
今井父
気持ちは分かるが、お前がそんなに急いでも何も変わらないだろう。
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
父さんに何が分かるんだよ!
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
あなたがどうなっているのかも分からないのに!
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
なんでそんなこと言えるの?!
るぅとの整った顔には、いつもの爽やかな笑顔はなく、
不安や恐怖で埋め尽くされていた。
言葉の一つ一つが震えていて、
あ、やっぱり俺はこいつには叶わないんだなと実感してしまった。
こんな状況だというのに、そんなことを考えてしまっている自分がいた。




ガラガラガラガラガラガラ
しばらくすると、目の前の大きな扉が開き、マスクをした医者らしき男性が出てきた。
お母さん
お母さん
せ...先生っ!
お母さん
お母さん
あなたは...娘はどうなったんですか!?
お母さんはすぐさま立ち上がり、先生に問いかけた。
樋林先生
樋林先生
.......
樋林先生
樋林先生
最善を尽くしました......しかし残念ですが......
先生は顔をしたに向け、首を横に振った。
お母さん
お母さん
そんな.....
お母さんはその場に崩れ落ち、手に顔を埋めてしまった。
俺は信じられなかった。
あなたが刺された時と同じように頭が真っ白になった。
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
なんでっ...なんでっ!
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
なんで!
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
なんであなたなんですか?!
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
なんでなんでなんでなんで!
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
嫌だ!嫌だ嫌だ!
るぅとのいつものイケメン面は真っ青で、目には溢れんばかりの涙をためて、
ガクガク震えていた。
今井父
今井父
るぅと、落ち着け。落ち付くんだ。ここは病院だぞ。
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
うるさい!うるさいうるさいうるさい!
今井 _隆兜@るぅと_
今井 隆兜るぅと
父さんなんて!父さん..なんて...
タッタッ
るぅとは走り去った。

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