第62話

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2020/06/10 12:06










さぁ2ヶ月の間












彼はどこで何をするんでしょう?














↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

















都内の公園












虹(こう)
虹(こう)
まりー!次ブランコ!
鞠(まり)
鞠(まり)
いいよ!
詩音
詩音
2人で遊んでてね
同時に
うん!








(立ち去る











詩音
詩音
樹
…帰る
詩音
詩音
ここまでに来て会わないの?
樹
アイツらは殺人犯の弟妹ってことになってる
詩音
詩音
でも、
樹
んじゃ










タッ…タッ…タッ…タッ…(歩き出す

















詩音side















私は鎌田詩音という者です














田中樹くんの恋人です















誰か....彼を助けてあげて下さい



















1人で全部背負い込んでしまう彼を



















なぜあんなことになっちゃったんだろ…




















全てはあの日で変わってしまった





















あれは樹くんと付き合う前のこと













_________________















彼の家は弟1人・妹1人・父親・病弱な母親

















5人家族だった

















父親はとんでもない酒乱だったと聞いています


















仕事もせず昼間はただ家で酒を飲んでテレビを見ているだけ


















母親や下の弟妹たちに暴力もふるっていた















母親「キャアア!!」







バタッ







鞠(まり)
鞠(まり)
母さん!

当時5歳
虹(こう)
虹(こう)
大丈夫?母さん.....







母親「大丈夫だから...向こうで寝てなさい...」











虹(こう)
虹(こう)
でも....血が
 








父親「いいから金、よこせよ!!」












ドカッ
















母親「ウッ........」

















(気を失う

















鞠(まり)
鞠(まり)
もうやめてよ!
虹(こう)
虹(こう)
母さん大丈夫...泣









ガチャッ(玄関の戸が開く















樹
ただいま〜
↑バイト帰り













頭から血を流し倒れている母親を見て、自身の心臓が止まりそうなったとか














樹
母さん!!
鞠(まり)
鞠(まり)
兄ちゃん...母さんが
樹
おい...!しっかりしろよ












すぐさま救急車を呼んだそうです


















病院に搬送された末、一命を取り留めた…



















かに見えました…
















樹
母さん…ごめんな、泣









ガラガラ
















医師「田中さん、お話いいですか?」















樹
グスッ…はい









医師が告げた言葉は悲しい運命でした














医師「お母様は……ご病気を患っておられます」














樹
…なんの病気なんですか?













病名は脳腫瘍


















かなり進行した状態にあったそうです



















樹
治るんですよね……?









医師「…残念ながら
























残り…2ヶ月もっていい方かと」


















医師の言う通り2ヶ月後、亡くなられたそうです
















その2ヶ月の間に父親は家を出て行ったとか



















彼はというと……




















仲間1「えーこれだけ?」











仲間2「もうちょっとあるんじゃなーい?
お前、金持ちの息子だろ?」











樹
(煙草を咥えながら金を数える








金持ちの息子「ほ、本当にそ、そ、それしか今日は」












仲間2「あはっw嘘はつかなくていいからさー」













ドカッ
















仲間1「www結構いったねー」















樹
やめとけ行くぞ










仲間2「明日もっと持ってこいよー」
















このような風景を私の友達が見たそうです


















悪い噂がたくさんありました



















そんなある日……















詩音
詩音
心)遅くなちゃったなー…早く帰ろっと









塾が少し長引いた日でした












あと300mくらいで着くってなったそのとき…













詩音
詩音
ん?










電柱の隣に黒い影が見えました













人ってことは分かったのですが…















何故か無性に心配になって…















詩音
詩音
あのー…










その影に話しかけてみました













詩音
詩音
大丈夫ですか?







返事がないのでちょっと近づいてみました











詩音
詩音
もしもーs…ヒッ










目の前にいたのは血まみれの樹くんでした













樹
……?










ゾンビさながらの樹くんが座り込んでいました














怖かったです、めっちゃ
















樹
用がないならどっか行って








冷たくあしらわれました











そのとき........何を思ったのか分かりませんが














立ち去ろうとした彼に













詩音
詩音
た、田中樹くんだよね?








何を血迷ったのでしょう?












樹
うん....そうだけど










もしかしたら血まみれの彼を心配したのかも知れません














詩音
詩音
ちょっと…来てくれない?













.



















樹
はぁ?











半強制的に家に連れ込みました
















親は出張で不在でした
















飛ばします


















明るいところで見ると尚更傷だらけでした














着ていたシャツがほぼ真っ赤に染まるくらい

















詩音
詩音
とりあえず...上、脱いで下さい
樹
あ、はい...








彼も戸惑ってました















あのときはごめんね












詩音
詩音
あ、シャツ貸してください
洗いますよ
樹
あ、ありがと........











彼は栄養失調かってくらい細かったです















古傷もたくさんありました












詩音
詩音
ちょっとしみますよ











手当て終了














詩音
詩音
もう大丈夫です
樹
なぁ
詩音
詩音
はい?





.











樹
俺のこと怖くないの?









実を言うとめっちゃ怖かったです











詩音
詩音
怖い…です
でも!あのままじゃ
風邪も引いちゃうし傷だって手当しないと…
それか…迷惑でしたか?
樹
んーん、ありがと








彼が少し微笑んでくれたように感じました











樹
あんた名前は?
詩音
詩音
あ、鎌田詩音です
樹
俺は…って知ってるよなw
詩音
詩音
そうですね









彼は不良とは思えないくらいフレンドリーで人懐っこい性格の人でした













樹
詩音はどこ校?
詩音
詩音
樹くんと一緒だよ
樹
マジ?俺全然行ってねえから分かんなかった
詩音
詩音
学校行かないで何してるの?
樹
バイトとか…そこらへんフラフラしたりとか
……金まきあげたりとか








あぁ…












樹
って嘘だから笑
俺なぜか分からないけど
すごい変な噂流されてるんだよね
詩音
詩音
え?じゃあカツアゲとか喧嘩とかしないの?
樹
その辺はしないよ
そういうことする奴らと
一緒にいるだけであって









なんだそうだったんだ…
















女遊b……聞かないでおこう

















その日から樹くんと仲良くするようになっていきました




















例えば……学校終わりに
















友「ねー詩音」










詩音
詩音
ん?何?







友「学校の前に例のあの人がいるって....」









詩音
詩音
へぇそんなんだ…
じゃあ私帰るね












友「気をつけてね....バイバーイ」

















学校前













樹
お、来た来た
詩音
詩音
このバイクは盗んだの?
樹
ふざけんな、買ったわw
詩音
詩音
ふふw
樹
ほら乗れよ
詩音
詩音
ありがとう










このときには付き合っていました











詩音
詩音
鞠ちゃん、虹ちゃんは
迎えに行かなくていいの?
樹
あ、行ってもいい?
詩音
詩音
いいよ
樹
わりぃ














とても幸せでした















保育園












鞠(まり)
鞠(まり)
兄ちゃん!
虹(こう)
虹(こう)
あ!詩音ちゃんもいる
樹
ほら詩音ちゃんに「こんにちは」でしょ?
同時に
こんにちは!
詩音
詩音
こんにちは(ニコッ
樹
さぁうち帰ろ










私は鞠ちゃんも虹ちゃんも実の兄妹のように可愛がっていました





















【次】











一旦切りますね










てか長いな今回









お許しください









あとね、短編集を作り直そうと考えております









乞うご期待









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