俺はある日突然半透明になって
それからずっと生きてもないし死んでもない
外のことは大体ラウールってやつが教えてくれた
でも俺の記憶は5歳で止まったままだ
体の成長はわかんない
少し小さいのかもしれない
今日はそんなラウールと初めて約束をして会う
1番人が来ない場所
階段を上がりきった場所にある
空が見える場所
ラウ「翔太くんやっほー」
なんて空を飛びながら手を振るラウール
俺にもできるのかと思ったら出来なかった
ラウ「今日は大事な話。いい?」
ラウールが話したのは
ラウ「翔太くんは7日後死にます。」
俺の死が確定したって話しだった
ラウ「翔太くんやり残したことない?」
やり残したことなんて沢山ある
救急車には乗ったけど、運転したことはないし
なにより、あなたは今元気だろうか
翔太「あなたに会いたい」
気づけばそう口に出していた
ラウールは少しだけ目を閉じて息をふぅとはいた
ラウ「翔太くんの心残りがなくなるように、7日間時間をあげるね」
ラウールはただし、と続けた
ラウ「あなたは今記憶がなくて、翔太くんの事は覚えてない。それでも行く?」
記憶がない・・・?
じゃあ、今までの約束も全て・・・
ラウ「幼なじみの宮舘涼太って人が近くで見守っていてくれてるからそこまで心配しなくていいよ」
深く考えていたらそう言われた
ラウ「これは秘密だけど、君とあの子は結ばれる運命だったんだ」
それを聞いてから心配よりも
また好きになってくれるかな
なんて考え始めていた
翔太「俺、あなたのとこで7日間過ごす!」
こうして俺は大人になったあなたの元へ送られた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。