日付が変わった時自分の家の玄関の前に男性がいた
「誰・・・?」
咄嗟に出た言葉に彼は少し傷ついた顔をした
翔太「俺、翔太。7日間だけここに置いてくれない?お願い」
寂しそうな目をした彼は
私に頭を下げた
「いいよ」
酔っ払ってるせい
そういうことにして彼を部屋に入れた
翔太「なんでそんなにフラフラしてんの?」
不思議そうに私に聞く
「ちょっとね、お酒飲みすぎちゃった」
そう笑うと彼はびっくりした顔をして
翔太「あなた、お酒飲める歳になったの?!」
と言う
「あのさ、はじめましてだよね?」
彼とは会った記憶がないのに
なぜか知ったように言うんだ
そしてまた寂しそうな顔をする
翔太「あ、そうだよね。なんでもない」
ほら今だって
寂しそうに笑う
「あー、翔太くん?ベット使って。私まだやる事あるから先寝て」
翔太「え、1人で?」
「逆に、21にもなって大人の男の人と一緒に寝ると思う?」
そう言うと彼は神妙な面持ちになり
少しだけ動かなくなった
「翔太くーん?」
目の前で手をヒラヒラさせると
ハッと顔を上げて
翔太「おやすみ」
と言ってベットに横になった
私は部屋を暗くして
パソコンの電源を入れた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。