いつもよりオシャレをして気分を高めて開けた玄関の扉。
ジミンとの初めてのデート。
柄にもなく気合を入れてメイクだっていつもより少し気張ってみたり。
ただジミンの隣をいつも通り歩くだけなのに無駄にドキドキして心臓がうるさくなった。
……私はちゃんと、ジミンに恋をしてる。
どうやっても素直になれなくて、
全然待ってないよ!とか、私も今来たとこ!
とか可愛い女の子たちみたいに笑って言えればいいのに。
ジミンの顔を見るとドキドキして何も言えなくなってフリーズする。
ジミン side
初デートで緊張しながらも少しかっこいい服を着て家を出た。
少し遅れて走って駆けつけた時に聞こえた言葉。
僕じゃ足りないって言われたような、
そんな気分に勝手になって胸が苦しくなった。
締め付けられた僕の胸がうるさく音を立てて鼻の奥がツンとした。
素直じゃなくてちょっと不器用なところも照れ屋さんなところも。
テヒョンより僕の方が分かってるんだよってちょっぴりアピール。
……君は僕のもの
テヒョン side
振られたあの日のことを思い出して1人でむしゃくしゃして空き缶を近くのコンクリートに叩きつけた。
八つ当たりだってわかってる。間違ってるって。
それでもあなたにまだ隣に居て欲しくて、
そうやって出てきた答えは小学校にいるマセたことなんて思いつくことのないガキみたいなものであなたに嫌われて。
俺はさ…まだ好きなんだよ。あなた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。