桐ヶ谷「きょーかちゃん!」
ってありゃ?いないなぁ…
あ、そういえば、芥川もさっき先行くって言ってたし…
鏡花ちゃん連れて行っちゃったかぁ
はぁ…どーしよかなー
梶井とかもなんか出動するっぽいし
フラフラっと散歩でもするかぁ
私はビルを出て、
大通りを歩いていると
乱歩「あれ、君は」
桐ヶ谷「あ、乱歩さん。」
私は持っていた飴をあげると美味しそうに食べてくれて
その後、険しい顔をした。
乱歩「君、ポートマフィアの幹部の補佐らしいね」
桐ヶ谷「うん。中原幹部のね」
乱歩「そんなペラペラしゃべっていいの?」
その言葉に私は少し悩む。
んー、誰の下についてるかくらいは別にいいよね…
桐ヶ谷「たぶん?……それにしゃべったところで、中原幹部にはみーんな勝てないよ」
乱歩「僕的に、君はマフィアに向いてない」
私はヘッドフォンを外す。
たくさんの声が聞こえすぎて立ちくらみしそうな中
彼は心で
私を探偵社に引き込みたいな感じのことを言っている。
桐ヶ谷「私の血は黒いよ。4歳の時からマフィアにいたからね」
懐かしむように、目を細めながら私はいう。
乱歩「そう、まぁきたくなったらいつでもおいでね〜あ、勿論駄菓子忘れずにね!」
桐ヶ谷「はいはーい!」
私はヘッドフォンを付け直し乱歩さんと別れた。
そのままフラフラっと歩いていると
私の携帯がなる。
あ、紅葉姐さん
桐ヶ谷「はい、中原幹部補佐桐ヶ谷です」
紅葉「憂いのぉ。今外に出てると聞いたでのぉ。ちょっとばかし、使いを頼まれてはくれんかい?」
桐ヶ谷「了解です、何を買いましょうか」
紅葉「紗奈の好む布地でも平気かえ?」
桐ヶ谷「私の好む?それはなぜ…?」
紅葉「それはサプライズじゃ」
桐ヶ谷「わかり…ました…」
サプライズって気になるなぁと思いながら私は電話を切る。
さて、と、布地買ったら帰るかぁ
マフィアの傘下であるお店へと私は足を運んだ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。