第8話

#12(21)
3,019
2021/11/06 04:35
 
キーンコーンカーンコーン




あなた「ふわぁぁ…」





授業が終わり、お昼休み。
この時間になると、いつもあの人が私のクラスに駆けつけてくる。





藍「あなた!!」



ほらやっぱり来た。

この人は髙橋藍。同い年だけどクラスは違う高校一年生。









小さい頃からの幼馴染で、高校も一緒。


全く、どこまで同じなんだか…






藍「あなた、弁当食べよ」


あなた「はいはい笑笑」


女子「……」


毎日お昼は一緒に食べるけど、毎度毎度女子の目線が痛い…




そりゃそうだよね、藍は顔も良ければバレーも上手い。校内のほとんどって言ってもいいくらいファンが沢山いる。



そんな藍と私が仲良かったらそうなるよね。笑笑


藍「なあ小テスト受けた?」


あなた「え、まだ。なにそれ。」


屋上で他愛もない話をしながらお昼を食べる。


藍「あ、言わなきゃ良かった」


あなた「え、なんでよ笑笑」


藍「抜き打ちでテストって言われてびっくりするあなたが見たかった」


あなた「こわ。ドSかよ。てかクラス違うじゃん笑笑」


藍「あ、そうやった」


藍はこうやって毎日お昼を食べてくれるけど、
好きな人とかいないのかな…



あなた「ねえ藍」


藍「ん?」


あなた「藍って好きな人おらへんの?」


藍「え」


藍「何急に」


あなた「いや気になったから」


藍「どうやと思う?」


あなた「いると思う。なんなら彼女いるんやない?笑笑」


藍「彼女おったら一緒に昼食べへんやろ笑笑」


あなた「あ、そっか笑笑」


藍「いずれ分かるよ」


あなた「え、何それ」


藍「ええから笑笑 戻ろ、」


あなた「うん、笑笑」


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午後の授業も藍の言葉が気になって集中できなかった。


いずれ分かる、、?何それ、報告されるって事?
俺達付き合ったんだ、って??







藍の隣に彼女さんがいる事を想像したら胸が痛かった。






この感情は中学校の時もあった気がする。









私が先輩と付き合っていた中学2年の頃。


先輩の隣に知らない女子の先輩がいて、ハグしてた時


こんな感情になった気がする。






その時は藍がその先輩にガツンと言ってくれた。

藍「あなたの事傷つけるならいくら先輩でも許さないんで」




その時、先輩との別れに辛くなる一方で、藍にときめいた自分がいた。














私、ずっと藍の事が好きなの、、??













心がモヤモヤしたまま、放課後を迎えた。






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私はバレー部のマネージャーで、放課後になれば藍と一緒に部活に行く。

いつも教室に駆けつけてくる藍が今日は来なかった。


不思議に思って藍の教室に行ってみると、
そこに藍はいなかった。


あなた「あの、藍いる、?」


男子「藍ならあっちの方行ったよ」


男子が指さしたのは階段の方。


あなた「分かった、ありがとう」


階段を登っていくと段々声が聞こえてきた。


?「ねえ、藍くん」


?「好きな人とか、いないの、?」


私がお昼にした質問を藍と話している女の人もする。


藍「なんでそれを知りたいんですか」


敬語、??という事は、女の人は先輩…??




?「私に関わるから」


藍が言ってたいずれ分かる、って、この事?

目頭が熱くなった。え、なんで、?

涙が頬をつたう。この涙が、私の藍に対する感情を表しているんだろう。

私は、藍が好きなんだ。


?「藍くん、」


?「私と、付き合ってくれない?」


藍「……」


藍は何て答えるんだろう。


鼓動が速くなる。


藍「すみません、その気持ちには応えられません」


?「…やっぱり、好きな人いるんだ?」


?「どうせあの子でしょ?あなたちゃん、だっけ?」


?「あの子、マネージャーじゃん。マネージャーに手出していいわけ??」


突然出た私の名前に身体が縮こまる。


藍「…マネージャーである以前に、俺の幼馴染です。そして、」





藍「俺の大切な人です。」




藍「…すみません、失礼します。」



え、大切な人、??


階段を降りる足音が聞こえた。


私も急いで階段を降りる。



教室に戻り、藍を待っているフリをする。


藍「ごめん、遅くなった」


笑顔でそう言う藍。


あなた「遅いよ、笑笑」


泣いた事がバレたくなくて、なるべく顔を向けないようにする。

藍「あなた、??」


あなた「ん?」


藍が近づいてくる。


藍「こっち向いてよ」


あなた「…やだ」


藍「あなた」


藍が私の顔を両手で包み、顔を藍の方に向かせる。


藍「…やっぱり、笑笑‪ 泣いてる」


あなた「…うるさい、」


藍「なんで泣いてるの、?」


まさか藍が告白されているのを聞いていた、なんて言えない。



あなた「なんでもないよ、 部活行こ!」


藍「待ってや、」


藍「もしかして俺が告白されてるの聞いてた、?」


あなた「…うん」


藍「階段降りる時足音聞こえたから…」


藍「あなた、その涙は何、?」


藍「俺、期待しちゃってええの、?」


あなた「期待…?」


藍「俺の言葉、聞いてた?」


藍「あなたは俺の"大切な人"」


あなた「聞いてた…」


藍「その言葉の意味、分かる?」


あなた「期待していいの、?」


藍「…ええんじゃない?笑笑」


あなた「藍も私の、大切な人、だよ」


藍「…良かった、笑笑 」


藍「あなた、好きです。俺の彼女になってくれますか、?」


あなた「お願いします、笑笑」


藍「…よっしゃ、笑笑」



夕焼けの光が差し込む教室。

その光みたいに輝いてる嬉しそうな笑顔。


あなた「…って、部活!!!部活行かなきゃ!!」


藍「あ、やべ!!!!」


藍「あなた、手!!」


あなた「手、??」


藍「ええから手出して!!笑笑」


手を出すと、藍が私の手を握る。


藍「行くで!!」


あなた「ちょ、ちょっと?!」


私の手を握って走り出す藍。


風に揺れる藍の髪を見て好きだな、と実感した。


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〜体育館〜


藍「すみません遅れました!!」


あなた「すみません!!!」


男子「…お、2人ついに、?笑笑」


あなた「え?」


男子「手、笑笑」


「「あ」」


手を繋いでいたのを忘れて、2人で笑ってしまった。


藍「羨ましがるなよ〜?笑笑」


男子「もうええて笑笑」


男子「お幸せにな笑笑」


あなた「ありがとう、笑笑」





これまでも一緒で、これからも一緒で。


何年後、何十年後も一緒だったらいいななんて。


君の横顔を見て思った。


これからもよろしく、私の"大切な人"


End.
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リクエストありがとうございました、!!


なんか話まとまらなかったですすみません🥲


いつでも書かせていただきますので是非また、!


リクエストよろしくお願い致します!!!



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