第60話

母親(2)
1,035
2018/08/05 23:24
しゃけ定食。

この値段でこんな美味しいなんて…

今度また来ようかな
うっわ、すき焼き定食なんか人参入ってるんですけど
いや普通じゃね?
聞いてないし。入ってたら頼まなかったわよ!
あーあ…また始まった。
ねぇそこのあなた、!
店員さんにまた文句を言うつもりか…

そうなるとめんどくさいので
あなた

真美さん、私人参大好きなのでください!

え?じゃあはい
ついでにネギも
子供、かよ。
ねぇまだ?
あなた

あ、…ごめ、んなさい

早くしてよ〜は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!は、や、く、!
あなた

あ、…ぅ…ごめ、ごめんなさい。ごめんなさい

どうしたらいいのか、恐怖心が出てくる。

久しぶりにこういう感覚が出てくる。

幼い頃もされて、、、だんだん嫌な記憶が蘇ってくる。


周りの人も心配そうに見る人もいれば迷惑そうにしている人も。



ごめんなさい
…っもう!ほかの店見てるから。
そう言って出ていってしまった。
外では〝いいお母さん〟を作ってたからこんなふうに外で出したのは…珍しい。

確かに私はマイペースだから食べるのも遅い。

けどお母さんの苦手なもの全部食べたせいもあってより、遅くなってしまった。
隣に座っていた先生は
竹内先生
竹内先生
大丈夫…じゃないよな
あなた

大丈夫です!

竹内先生
竹内先生
あの人ってお母さん?
あなた

ええ、まぁ

竹内先生
竹内先生
でもなんで名前呼びなの?
あなた

それは…

竹内先生
竹内先生
話したくなかったらいいよ。
話したかった。

いつも外ではいいお母さんをしてるから周りには気づいてもらえなくて。

すごく家庭環境が嫌だった。

けど他の人に言っても信じてもらえないから…

だからいつしか真美さん…お母さんの化けの皮を剥いでやりたかった。

それに…誰かに気づいてもらいたかった。

知ってもらいたかった。

ただ、それだけ。

だからね、話すって決めたんだ。

先生は…信じたい…から
あなた

ここでて…別のところででもいいですか?

竹内先生
竹内先生
ああ。

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