第30話

私の過去〜阿部李桜〜
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2021/10/14 15:07
私達は逃げた
あの人達から
小さい時の李桜
お兄ちゃん...
小さい時の亮平
李桜...大丈夫?
小さい時の李桜
うん
小さい時の李桜
ねぇこれからどうしよう
宛もなく飛び出して来たから何処にも行ける場所がない
こんな子供を拾ってくれる人は居るのだろうか
その大人もまた騙してきたらどうしよう
今...この世に居る大人達が誰一人として信じる事が出来ない
そんな私達に居場所なんてあるのだろうか
小さい時の大介
ねぇねぇ
そんな時にあったのがさっくんだった
小さい時の李桜
えっと...
小さい時の亮平
だれ?
お兄ちゃんよりも1歳上の子
そもそもどこの誰か分からなかった
小さい時の大介
2人共どうしたの?
ニコニコしてて
でも...私達を心配そうに見てる
小さい時の李桜
...
小さい時の亮平
...
私達は喋る事が出来なかった
「人」自体がもう怖かっんだ
何を考えてるかも分からない人
怖くて怖くて
小さい時の大介
もしかして2人きり?
小さい時の大介
俺もなんだ〜
小さい時の李桜
??
小さい時の亮平
えっ?
初めは驚いた
でも..
私たちと同じって事を考えると
少し気が楽になって
話しても大丈夫な気がした
小さい時の大介
ねぇねぇ名前は?
小さい時の亮平
阿部亮平...
小さい時の李桜
阿部李桜...
小さい時の大介
俺は佐久間大介
小さい時の大介
よろしくね?
小さい時の亮平
よろしく...
さっくんはいつでもニコニコしてて
それが私たちの勇気づけになってたんだ
私達には住む場所がなくて
ずっと野宿だったけど
それでも生きていくことが出来てた
まぁ本当に死にそうだったけど
小さい時の李桜
お兄ちゃん...
小さい時の亮平
大丈夫...大丈夫だから
小さい時の大介
阿部ちゃんも...無理しないでね
小さい時の亮平
うん...
それからというもの
私たちの周りを歩く大人達は
大人
汚ぇな
大人
なんだよあれ笑笑
大人
邪魔なのにな〜
大人
汚い子供が野垂れ死にすればいいのに
大人
あんな子社会に出てもどうせダメでしょ
誰一人として助けてはくれなかった
この時思ったんだ
こんな私たちよりも大人達の方が汚いんだって
大人になんて頼りたくない
やっぱり自分の利益にならない事しかしないんだ
大人なんてみんなみんな
信じちゃダメなんだ

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