〈京本 大我〉
分かってた
分かってたけど
彼らに伝えたいんだ
あの子達の過去は分からない
無理に話すなんてことはしたくない
どれ程の辛く残酷な過去なのか
だとしても...俺らの前で笑って欲しいんだ
李桜ちゃんに言ったように
少しづつ
少しづつでいいから
あの子たちと話したい
沢山話してたくさん笑って
より光を与えたい
それは簡単な事じゃない
やりたい...ってそう簡単に叶う事じゃないのは分かってる
けど...
どうすればいいのかな
みんなと話し合ってもいい策が出てこない
みんな思い悩んでる
きっと思ってる事は一緒なんだと思う
『Silverの子達を笑顔にしたい』
『Silverの子達に大人は悪い人じゃないって思わたい』
考えてる事は様々だけど
結局の思いは一緒
だから...
〈阿部 李桜〉
最後...京本さんと目合ったな
みんな...京本さんと同じような事を思ってるのかな?
でも...怖いんだよな
『100パーセント信じなくても1パーセント信じてくれればそれでいい』
そう言われて
1パーセントだけ信じる
そう言ったけど...
実際には1パーセントだけでも難しい
今まであってきた大人達にみんな騙されたから
その大人達は揃って口にする
『騙される方が悪い』
『馬鹿なんだよ』
『ただ利用しただけ』
『ざまぁねぇな』
『無能だな』
『産まなきゃ良かった』
[ガチャ]
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。