第36話

〜過去〜 知らない場所
209
2024/01/19 11:00
〈阿部 李桜〉
阿部 李桜
ん...
ふかふかな場所


暖かいところ
ここは...どこだろうか
さっくん...さっくんはどうなったの
起き上がると私の隣には寝ているお兄ちゃんとさっくん
私がいた所はどっかのベット...?


布団がかけられてる
???
あ、起きたー?
ガチャと近くのドアが開いて誰か入ってきた
深澤 辰哉
あ、俺深澤辰哉っていうの
深澤 辰哉
気分はどう?
起きていきなりそんな事言われても分からない


それに知らない人と話したくない


こんなところに連れてきて介抱した気になって
何されるか分かったもんじゃない
阿部 李桜
...
阿部 李桜
だれ
深澤 辰哉
さっき自己紹介したよ?
阿部 李桜
貴方は何者
深澤 辰哉
ん〜ここに住んでる
さっきから答えになってない


話にならない
なんなのこの人
警戒しても殺気を出してもこの人はふわふわと受け答えをする


私達をどうするつもりなのだろうか
深澤 辰哉
で、気分はどんな感じ?
そう言ってこっちに歩み寄ってくる


なにかされる...!
阿部 李桜
ッッこないで!
深澤 辰哉
うおっ
勢い余って能力を使ってしまった


私と彼の間には火の壁が
深澤 辰哉
まじかよ〜君も使えんの?
深澤 辰哉
てっきりその子だけかと思ってた...
目の前に火があるのに冷静すぎる


こういう光景に見慣れてる?


まさかこの人も能力使い?
深澤 辰哉
ちょっと...俺じゃな...
何する気...
どうせまた傷つけるんでしょ


人間、自分の利益になるようにしか動かないもん


信じたって無駄なんだもん
深澤 辰哉
しょーたー
と、目の前にいた人が誰か呼ぶ


「しょうた」と呼ばれる人が部屋に入ってきた
渡辺 翔太
なーに...って
渡辺 翔太
え?は?
深澤 辰哉
俺じゃ無理だから
渡辺 翔太
はー
阿部 李桜
こっち来ないで
渡辺 翔太
むっちゃ嫌われてんじゃん、何したの辰哉
深澤 辰哉
なんもしてねーよ
渡辺 翔太
俺ら、危害加える気ないんだけど、それ無くしてくれない?
阿部 李桜
...やだ
どうせハッタリだ


みんなみんな嘘つきなんだ


嘘で惑わさして私らをいいように扱って


要らなくなったらすぐに捨てる


皆そうだ...そうじゃなかった人なんて誰もいない
私たちを受け入れてくれる人なんて誰一人として存在しない
渡辺 翔太
えぇ〜力づくとか嫌なんですけど
渡辺 翔太
酷いとか文句受け付けねぇから
そんな事を言って私の前に手を出した


そしたらその瞬間、私らを挟んでいた火の壁が消えてしまった


そしてそれが水の壁と変化した
阿部 李桜
...っ!
やっぱり能力者なんだ


だったら余計に近づけさせたくない


どうせ皆をいじめるのだから
渡辺 翔太
そのままね、ごめんよ
阿部 李桜
?!がはっ
阿部 李桜
んっんん"!!
急に目の前にあった水の壁が一気に押し寄せてきて


私...水の中に閉じ込められた?


このまま殺される?


そしたら二人までもが私のせいでま傷ついちゃう


そんな事させたくないよ...嫌だよ
二人を守る、傷どころか


指1本触れさせないから!

プリ小説オーディオドラマ