……あれ。
パチッと目を開けると飛び込んできたのは、真っ白な天井。
ドタバタ駆け回る足音。
鼻を突く様な特有の薬品の匂い。
お"ぉん……
ここ、蝶屋敷か~…
刺激臭~…
ってあれ、なん、で…私は、ここに…?
取り敢えず起きて、誰か呼ばないと……
鉛のように重たい体を無理矢理起こす。
はぁぁぁぁぁぁ!!?!?!?!?!
くそ痛いんですけど!!!は!?
え!眠る前の私何してたん!?
ぐわぁあぁぁあああぁあぁぁあぁぁあぁあぁぁ!!!!!!!!いたぁぁぁい!!!!
バンッッッッッ!!!(扉が開いた)
ビビって変な声出たぁぁぁぁぁぁ!!!
入ってきたのアオイだった。
扉壊れるんじゃないか、と言うほど強く扉を開けて入ってきた彼女。
大きくて綺麗な目に涙を貯めて(というかもう泣いとる)私の存在を確かめる様に私を強く抱き締めた。
いきなり抱きついてきてはいきなり離れるアオイ。忙しいなァおい。
…………出てった。
バンッッッッッ!!!!(扉が開いた)(2回目)
…………忙しいなぁおい。(2回目)
冨岡さんめっちゃ喋るやん…いつもの無口さどこいった…
つーか来んなや……←
うを……煩いメンツ来たぞ←
煉獄さんの胸に飛び込む。
……煉獄さんの左目に巻かれた眼帯。
あの時、私が遅かったから…目が犠牲になってしまった……
わぁぁぁぁん!!!と幼く泣き叫ぶ私。
大きな体で包み込んでくれる煉獄さん。
……煉獄さんの所に嫁げば…いいのか?
実際、私の力不足で煉獄さんが傷を負ってしまったわけだし……
私がそう悩んで(?)いたら、しのぶさんがニッッッコニコの笑顔で告げた。
ていうか嫁がせませんよ、という(ブラック)しのぶさん。
そ、そんなに寝てたのかあたす……!
そりゃくそ痛い訳だわ……
鬼殺隊の馬鹿力組が動くとやべぇぞ。
…………まぁでも、煉獄さんが生きてて良かった…
もう、誰も傷つかないように、もっと強くならなくちゃ。
誰かの幸せを、守り抜く為に。
誰かの笑顔を、絶やさせない。
______もう、失わない。
✂︎- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。