亮平side
※2019年8月くらいのお話
最近、大介が素っ気なくて全然話してくれない。
8月8日は僕ら双子の誕生日。
毎年、まぁ小さい頃は折り紙とかだったけど、プレゼントを交換し合ってる。
中学生になった今、流石に折り紙はないから、、笑
去年は一緒に買い物に行ったの。
今年はどーしようかな、、って大介に話し掛けたんだけど...
ちょっと怒ってたからやめた。
まだ誕生日まで1週間くらいあるし、まぁいっか。
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次の日。
全員でのお仕事が終わって、みんな帰る準備をしてる。
誘うなら今かな、、。
そう言って、スタスタと楽屋を出ていってしまった。
せめて欲しいもの聞きたかったんだけどな...。
大介なら、アニメ...と思ったけど、最近自分でいろいろ買ってるし。
貰ったら嬉しいものってなんだろ...。
双子とはいえ、見た目から性格まで正反対。
正直、翔にぃと涼にぃの双子より、以心伝心する確率は50%くらい少ない。
大介も、自分の誕生日くらい覚えてると思うけど、忘れてる可能性も...無くはない。
最近、学校帰りも一緒に帰ってくれないし、話しかけると用事があるからって。
正直、俺のこと、避けてるとしか思えない。
なんか、したかな...
寂しい、よ、、、
"2人で1つ"って、約束したじゃん...。
...そんなこと、もう覚えてないのかな。
大介と話せないまま、一週間が過ぎていた。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。