第3話

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2022/05/29 23:45
ナイトメアは部屋のドアを開けた瞬間、赤いナイフが飛んできた。
避けられなくて、切られた髪の毛が何本か落ちる。
 
誰ソイツ、さらってきたの?
真っ黒い目から...ナイトメアとは違う黒い液体を流している人...スケルトン。
黒い液体は、ナイトメアはドロドロで、この人が...サラサラ?みたいな感じ。
その人が、ナイトメアと手を繋ぐ私の顔を見た。
ナイトメア
...攫ってねぇよ、買ったんだ
 
へぇ、最近人気の人身売買?買ってきたんだ。
ニヤニヤと私を見ながらナイトメアの返事をする。
まじまじと見られてるからちょっと恥ずかしくなる。
 
...なんで照れてんのコイツ
私を指さして今度はナイトメアを見る。
ナイトメア
お前がそんな見てるからだろ
 
だって可愛いんだもん
えっ
突然そんなことを言われて固まる。
...可愛い?
流石に嘘...だよね?
私だっていきなり会った人に「可愛い」とか「カッコいい」とか言わないのに...
え...え?
 
こんなタコと一緒にいないで俺と遊ぼ?
笑って私の手をナイトメアから解き、その手を自分の手に繋ぐ。
ナイトメア
誰がタコだ
...確かにタコに...見える。
 
ねぇ、名前は?
咲!
 
咲ちゃんか、良い名前じゃん
かわいー!と言って私をギューッと抱きしめる。
少し苦しくなったけど、まぁいっか。
キラー
俺はキラー、よろしくね?
うん!
ナイフ投げてきた人だけど、優しそうな人だと分かって安心した。
 
...よりによってニンゲンかよ
その奥にいた、フードを被った人...多分スケルトン。
が、私を睨んだ。
怖くて動けなかった。
目をそらしちゃいけないと思ってそらさなかった。
そうすると怖くなって、キラーの袖をギュッと掴んで後ろに行く。
こわいぃ...
キラー
うわお前何怖がらせてんの、最低
 
あ"?ニンゲンなんぞ信じられねぇんだよ
その目はキラーに移って、よく分かんないけど喧嘩してる。
止めようと思ってフードを被った人に近づく。
目を見ると、右目は真っ赤で、左目は外側が赤くて中が青かった。
キレイな目だなぁ、って思ってたら、いきなり頭から水をかけられた。
わっ
 
邪魔なんだよ、失せろ
ポタポタ、と髪の毛から冷たい水が流れる。
かけたその人は、怒ってるみたいだった。
なんで...?
 
...俺はニンゲンが大ッ嫌いなんだよ
はぁ、とため息を付いて立って、どこかに行ってしまった。

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