あれから

東京の街は変わった。

【CCG】と旧多二福らとの戦い、

「竜戦」も経（へ）て、

「毒」をもつ唯一の卵管は破壊され、

「ROS」被害の拡大は食い止められた。

ただ、各区に残った卵管からは、

毒をもたないタイプの「落とし児」が生み出され、

人々を襲い続けた。

彼らは「竜遺児（りゅういじ）」と呼称され、

人類・喰種（グール）共通の敵とされた。

東京の【CCG】は解体され、

新たに「TSC=東京保安委員会（Tokyo Security Committee）」が発足。

その半数は、元【CCG】職員で構成された。

6年後のいまも、戦いは続いている。

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丸手 斎 TSC長官

TSCのトップである長官には、
【CCG】で長年Ⅱ課をまとめてきた
丸手 斎が就（つ）いた。
次期長官を法寺（ほうじ）  項介のおじ、
法寺 隆（たかし）支局長に譲（ゆず）るまで、
身を粉（こ）にしてTSCの黎明期（れいめいき）を支えた。

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馬淵（まぶち） 活也（かつや） TSC情報部部長

TSC情報部の部長として、
丸手長官の補佐にあたった。

丸手がTSCから退陣した後もTSCに残り、
街の保安を従事し続けた。

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月山 習（しゅう） 「共同戦線」代表

TSCに協力する喰種（グール）団体、
「共同戦線」の代表は、
月山家の当主「月山 習」が務めた。

彼は元・月山グループを再集結させ、
活動に用いちる装備を充実させた。

父・観母（みるも）との協議で一族の財を、
東京の復興資金として投じた。

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万丈（ばんじょう） 数壱（かずいち） 「共同戦線」副代表

これまで率いてきた
百の“喰種”たちを統制し、月山と共に
「共同戦線」の活動に取り組んだ。

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イチミ三兄弟

万丈を変わらず支え続けた。
また、ジロは万丈の妻になった。

喰種式の婚姻の儀（ぎ）は、
月山 習が執り仕切った。

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鈴木（すずき） 政（まつり）

【CCG】体制下では、局長継承権をもつ、
和修最後の生き残りだったが、これを放棄し、
一般TSC職員として実直に務めた。

和修家の歴史などをまとめ、
「竜遺児」の研究活動に貢献した。

妻と別れた後は、
和修の性を捨て、鈴木を名乗る。
二人の間に子はなく、
和修直系の血は途絶えた。

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安浦 清子

TSCの保安官アカデミーの
学長に就任し、後進の育成にあたった。

生涯独身を貫いた。

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田中丸 望元（もうがん）

出家した。

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宇井 郡

TSCのアカデミー教頭として、
保安官候補に戦闘術を指導した。

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戸影（とかげ） 豪正（ごうまさ）

TSCの養成機関で
指導官として勤めたが、
生徒の一人にナイフで刺殺された。

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平子（ひらこ） 丈（たけ）

アカデミー教頭に
推薦されたが、これを固辞。
祖父母が亡くなるまで面倒をみた。

その後は、一般人として生活。

宇井や伊東（いとう）とたまの交流を続けた。

何の職業に就いたかは話さなかったが、
伊東の談では、葬儀屋ではないのかとの
ことである。

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伊東 倉元（くらもと）

東京を離れ、【CCG】の関西支局に転属する。
上等捜査官として部下とともに“喰種（グール）”を取り締まる。

エセ関西弁を楽しんでいる。

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富良（たら） 大志（たいし）

TSCに残留し、活動を続けた。
堅実さが評価され、
41歳のときに、維持等に引き上げられる。
嫁と娘の協力により、禁煙に成功する。

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オカヒラら

TSC発足までの黎明期、
嘉納から盗み出した安定剤を使いながら、
寿命が切れるまで、陰からTSCの活動を支えた。

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上等保安官

有馬 夕乍

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維持等保安官

瓜江 久生（くき）

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不知（しらず） ハル

「ROS」を発症し、
入院きていた不知の実妹。

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不知 吟士（ぎんし）

TSCでの活動の傍（かたわ）ら、瓜江は
不知の遺体が運び込まれたとされる
「流島（るしま）」をくまなく調査した。

調査開始3年目に
Qs（クインクス）施術痕のある遺骨を発見。
不知吟士のものだと判明する。

遺骨は、【CCG】の英雄たちの墓に
埋葬（まいそう）されたを

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再生医療

不知ハルの「ROS」は寛解（かんかい）。
治療費は瓜江・米林・六月の三名が負担した。

「竜遺児」から採取した
細胞をもちいた再生医療の発達は、

これまで治療が困難とされていた
多くの患者を救ったｰｰｰ

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鈴屋班

鈴屋班率いるS3班は、
そのままTSCに籍を移し、
保安官活動の最有力部隊として活動した。

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再生医療の発達は「竜戦」における、
もっとも大きな恩恵（おんけい）だった。

結果的に、回復が絶望的な者も多く救われた。

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鈴屋 什造

TSCの最高位「竜将」として、
東京の街を守り続けた。

実績・実力ともに最高クラスの
保安官として、尊敬を集めた。

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半井（なからい） 恵仁

TSCの活動に従事。
副竜将として、鈴屋をサポートした。

シコラエとの交戦で重症を負ったあとは
前線を退く。

安浦清子学長のもとで、
アカデミーの指導教官をつとめ、
「鬼の半井」としてその名を馳（は）せる

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環 水郎（みずろう）

阿原とともに鈴屋のもとで保安活動に従事。
TSC事務の女性と結婚。
事務的なサポートを行った。

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阿原 半兵衛（はんべえ）

鈴屋竜将の右腕として生涯尽くした。

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御影（みかげ） 三幸

鈴屋班の面々とともに、TSCの活動に従事。

【CCG】〜TSCでの活動で
独自に研究を続けていた論考、
「月相とRc細胞の相関」は
「竜遺児」の活動予測に大きく貢献した。

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篠原 幸紀（ゆきのり）

長年植物状態であったが、
医療の進歩によって奇跡的な回復を果たす。

【CCG】解体後、TSCの職務に携（たずさ）わることはなかったが、
鈴屋竜将、丸手らとは交友を続け、
助言を行うなどして、陰から活動を支えた。

東京郊外に移り住み、穏やかに暮らした。

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ｰｰｰまた…

「人工食物」の登場は

“喰種（グール）”たちの

生活を少しずつ、

穏やかな

形へと

変えていった。

“喰種（グール）”

のなかには

人々に

仇（あだ）なす者もいた。

ｰｰｰそうでない者もいた。

世界は

かわりつづける