あれから数日
ドラケンくんは無事回復したそうで
実はあの日から佐野くんとは会っていない
わざとでは無く単に忙しいからだ
ただでさえ呪術師は数少ないって言うのに
休ませまいと至る所に呪霊が湧き出る
この世から呪霊なんていなくなればいいのに
しゃけしゃけ
あなたも物騒なこと言うようになったな、誰の影響だ?
最近不良と絡んでるらしい
はぁ?!どーすんだよ、あいつの金髪やらバチバチのピアスやら見たくねぇぞ?
あなたに限ってそんな事ないでしょ
いや、わかんねぇぞ?見ろよあの全て悟りましたみたいな顔
昆布、いくら
聞こえてるよ?
パンダなんか言ってやれよ
棘、行ってこい
しゃけいくら?
行った!
流石、準1級は伊達じゃねぇな
ん?どうしたの?棘
昆布?
何かあったのかって?
しゃけ
別になんでもないよ
ありがとうと頭を撫でてから
少し息抜きに外に出た
ふぅ
とにかく遠くに行きたくてふらふら歩いてると
いつの間にか六本木辺りまで来ていた
(その辺に指落ちてたりしないかな)
ここ結構人通りあるし、呪霊が湧きそうな訳では無いから
ないと思うけど(フラグ)
バチッ
!!
今通り過ぎた人......
指を持ってると認識した私は勢い余って腕を掴んだ
あの
あ?
どこかで指拾いませんでした?
指...?
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。