いてっ
動くな。手当て出来ないでしょ
怒ってる?
....怒ってない
怒ってんじゃん
.........
いててててっ!ゴメン!ゴメンって!
怒ってるけど、止められなかった私にも非がある
佐野くんの気持ちも、もう少し考えるべきだった
人を守るって、難しい
あなたは助けてくれたろ
あなたがいなかったら今頃殺してたかもしれないし
私が居なく......
「私が居なくても結果は変わらない」
そう言いかけた
でも言ってしまったら終わりな気がした
なんでか分からない
けど、つい口を噤んだ
......佐野くんなら、大丈夫だよ。それに止めたのは私じゃない。花垣くんだよ
ぎゅっと胸が締め付けられる
なんでか分からないけど涙が込み上げてきそうになった
ピコンっと連絡が来る
開いて見てみるとどうやら緊急事態らしい
個人...てことは単独か
いつものあなたとなんか違う
え?
思わぬ言動に思わず目を見開く
なんか変な行動してたかな
頭殴られすぎておかしくなった...とか?
どこが?
傷心的っていうか、なんか落ち込んでる?
!
無理してるっつーか
俺結構そーゆうの当たるんだよね
まぁ、大丈夫じゃないと言えば嘘になるけど、でもほんとに大丈夫だよ。ほんとに
オレのメンタルケアとかいっちょ前にカッコつけといて自分が大丈夫じゃねぇじゃん
そんなんじゃいつか壊れるぞ
なっ、それはこっちのセリフ!私は佐野くんより精神年齢上なんだから子供は大人しく年上に甘えればいいの
はぁー?なにそれ、オレワカンナーイ
てかあなたの笑ってる顔見た事ないんだけど。笑ってみてよ
んな無茶な
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!