第2話

2つ目の星
58
2020/09/19 10:27
「じゃあ1つ話してあげるよ」
少年はそう言った
「何を話してくれるの?」
神話を調べたことがなかった少女は興味でいっぱいだった
どんな物語があるのか、面白い物語はあるのかと
「最初は有名な乙女座の話だよ」
ゼウスとの間に「ペルセポネー」という子を授かった農譲の女神「デーメーテル」という人のお話だよ


ペルセポネーは冥界の「ハデス」に気に入られていたんだ
ハデスはペルセポネーを妻にすることをゼウスに相談し、ゼウスには賛成されたが、デーメーテルは反対するだろうと言われたんだ


そしたらハデスはペルセポネーを冥界に連れてきて、無理やり妻にしてしまった
デーメーテルはハデスの妻になってしまった娘を思い悲しみ穴に閉じこもってしまったんだ


神々はデーメーテルを慰めたけど、そこにゼウスが加担していたことを知って怒りが収まらなくなった
そこでゼウスはペルセポネーを帰すようにハデスに命じたんだ


こうしてペルセポネーは地上に戻ったんだけど、ペルセポネーは冥界のザクロを4粒食べてしまっていたんだ
冥界には冥界の食べ物を食べたらそこに住む掟があるから


ザクロを4粒食べたペルセポネーは1年のうちの4ヶ月間冥界に住むことになった


その4ヶ月の間、デーメーテルは穴に引きこもり、その間は地上の草木は枯れて収穫の実りが失われる期間となった

これが冬の始まりとも言われているんだ
「これが乙女座の神話だよ」
長い話だったような短い話だったような
この男の子の話し方はとても上手く、引き込まれそうだった
「…あ…凄いね!こんな神話があるんだ…でも、今は夏なのに冬関係の神話があるんだね」
少女は単純に気になった
「ん〜それは分からないや」
でも、少年も分からないらしい
神話を聞いていると時間を忘れていたのか
話してから1時間ほど経っていた

でも、少女はもっと聞きたい。と思ってしまった
「ねぇもっと聞かせてよ!その話」
言ってしまった。迷惑だとも思ったのに
少年はどう返すのか
それだけが今は気になった
「…いいよ。話してあげるよ」
少し迷ったのか、びっくりしたのか
少し間があったが了承してくれた
少女は嬉しかったまた聞ける。と。
「じゃあ次は…あれかな」
その次に来る言葉を。彼の言葉を少女は気になっていた
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一夜です
今回は乙女座のお話を書かせていただきました
私の感想としては、ハデスが無理やり連れていかなかったら良かったのでは?と思いましたが、昔の人はユニークな思考だったのでしょうかね
書いててとても面白かったです
それではまた次の夜に

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