第9話

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2019/04/29 10:23
「うん…」



とりあえず返事をした



普通は、「うん」って理解をしたときに



するものなんだろうけど



僕は何もわからないまま



形式上の「うん」といった



「それで…」




彼女は口をとめた




焦らしているのか?それともなに?



なかなか話さない彼女に



僕は苛立ちを覚えた



そして、自分から聞くことにした



「僕が行かなくなってから



いじめが始まったんでしょ??」



そう言うと彼女は



驚いたようにこちらを見上げた



「なんで…」



「何となくわかるよ



それで、僕に学校に来てほしいの??」



敬語だった話し方も苛立ちのせいで



いつのまにかなくなっていて、



口調も少々攻撃的になってきた











「ごめんけど


僕が行ったところでなにも



変わんないと思うけど



まぁ、行かないけどね」



僕って、ひどいやつだ



彼女がここにくるのに



相当勇気がいったと思うのに



彼女の言いたいことやりたいことを



彼女が提案する前に全否定してる



ごめんね、でも、いやなんだ



そこで、やっと彼女が口を開いた



「来てほしい訳じゃないんです!」

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