佐々木くんと教室から出た私は、
少しの沈黙状態だった。
廊下を2人で歩きながら、お互いをチラチラと見始める。
分かってる、喋ろうとはしてるの
でも何故か 言葉が出てこないの…
いつもならすぐにでも言葉が口から出てきて盛り上がったりするはず…なのに
彼を前にした途端、頭ん中がごちゃごちゃになって
上手く喋れなくなる。
口に出した瞬間、彼と言葉が重なってしまう。
素っ気ない態度、だけど
私にはそんなふうには思えなかった。
学校の玄関の外には、希一と陽向君が
腰をかけてスマホを見ていた。
(まぁ、流石に話したりはしないわ…)
すると、希一と目が合い 首をかしげられた。
希一に向かって苦笑いをする。
私達は、そのまま学校を出て
通学路を4人で歩くことになった。
相変わらず、佐々木くんは何も喋らなくて
希一が独り言であるかのように話してくるし、雅春くんはその内容にクスクスと笑うばかり
そう、希一はの第のディズニー好きなのだ
希一だけが興奮状態って感じかな
それからも言うもの、ペラペラとディズニーの話を希一はしていき、ついていけなくなるくらい話が分からなくなってきた
なんだかんだで、3人して仲良さそう
見ててなんか、微笑ましい…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。