英語の授業が終わってもまだ、授業があることを忘れていた。
春の時期とはいえ、少しだけ肌寒い。
窓の外にはさっきまで晴れていた空は今や曇り空…
見えないようで見えている太陽…
雲から出たり入ったりの繰り返し。
3人は窓のから見える空をそっと眺めた。
その場が和むのは綾のおかげだろう…
くらい気持ちが一瞬で消えてしまったかのよう
こうやって笑っていられるのは、仲間のおかげだろう。気づくまで時間がかかったけど、いい友達をもてた。そう思う……
あの時声をかけていたから、あの時喋りかけたから、今があるそんな気がしている
佐々木くんが喋ってきた。
そう言い残して、
雅春くんのいる方へ戻って行った。顔に出ていたのかな?私は少し気になり、持ち歩いている手鏡を、取り出した。
気になったのか、詩音と綾が近寄ってきた。
詩音が私の顔を覗いてきて、ニヤリと笑う
顔?なんで、顔?
じゃあ今の今まで顔に出ていたから、いつも中学校の友達は了承してくれていたのか?!
2人から頭を撫でられながらも
抵抗したが辞める気配は全然ない。
目で哀に合図をおくる
た・す・け・ろ!(口パク)
だが、哀は私をみて鼻で笑う。
や・だ・ね!ガ・ン・バ(口パク)
これは、何言っても無理だな…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!