第31話

にじゅうはち
2,460
2022/08/15 14:13

side:五条







送られてきた場所に飛ぶと



目の前には高いビルがあるだけで



傑の姿は見当たらない。



呼んでおいて本人がいないことにイラッとしながら



舌打ちをすると後ろから足音が聞こえた


















夏 油
随分と早かったね
あ?… おせぇーわ。
夏 油
ふふ、悪かった。そんなにあの子と一緒にいたいのかい?
… 殺すぞ。(
夏 油
それはご勘弁、
… ふふ、そろそろ行こうか















そう言って傑はビルの中に入っていくから



俺も後に続く。



そうして傑が足を踏み入れたお店は



女性物の品しか置いていない店だった



俺は思わず足を止めて傑を呼ぶ
















おい、どういうことだよ?
夏 油
どういうことって?さあ入って、この店で選んで欲しいんだ
選ぶって何をだよ?
夏 油
?服に決まってるじゃないか
だから誰の服だよって
夏 油
あなただよ。
… は?なんで俺があいつのを、?










いきなり呼び出されてアイツの服を選べって



言われたって理解できなくて傑に聞き返す














てかなんでアイツいねぇの?
夏 油
今は硝子と一緒に病院にいてね、私たちで服を買おうかと
… はあ、ますます訳わかんねぇ
夏 油
悟は興味ないのかい?あの子がちゃんとした姿をしたらどんなのだろうかって
別に。
夏 油
そうか、じゃあ私好みに選んでしまってもいいんだね
…… わかったよ、選ぶよ
夏 油
そうかい?私が選びたかったのだけど










アイツが傑色に染まるのを想像して



なんだかモヤモヤして、



店内へと足を進め服を選んでいく













これとこれと、あとどうせアイツアクセサリーとか持ってねぇんだろ?
夏 油
さあ、どうかな?
んじゃあこれも










別にアイツに似合いそうと思ったものを買ってんじゃねぇけど、



目についたものをどんどんカゴにいれていく。



ついでにアクセサリーも













夏 油
ふふ、随分熱心に選ぶんだね
あ?そんなんじゃねーわ
夏 油
もしかしてそれは婚約者のかい?
おえぇ、、アイツには何も買わねぇよ。











じゃああなたには買ってあげるんだ、と



挑発じみた笑いを浮かべて言ってくる。



テメェが呼んだんだろ、と思いながらも



言葉をグッと堪えて会計を済ませた。





























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