第37話

メリークリスマス
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2020/12/30 06:18
私達はいつもより少し背伸びをした焼肉屋さんへ足を運んだ

オシャレなレストランでもなく、焼肉屋さんってのが私たちらしいなぁ。

木兎「あなた何食べる?」

『光太郎が食べたいの頼んで〜』

木兎「んー」

『あ!牛タン食べたい』

木兎「ほーい」

一通り頼んであみも温まってきた頃

「お待たせしました、、、と、、、と、、になります」

木兎「今日は俺が焼くからな!」

『えでも』

木兎「今日はエスコートデーです!文句は受け付けません!」

『光太郎もちゃんと食べてね?』

木兎「当たり前〜!」




『んー、おなかいっぱい、!』

木兎「俺も〜」

「失礼します、」

あれ、なんか頼んだっけ

「プライベートお邪魔してしまってすみません、店長の、、と申します、あの、ほんと、いらなかったら召し上がらなくて大丈夫ですのでよければ、どうぞ、、私の奢りですので、、」

と、店長さんはアイスをふたつ置いてくれた

『えっいいんですか、!?』

「僕がお二人の大ファンで、高校時代から憧れてたんです、こんな機会なかなかないので、つい、、」

木兎「やったなあなた!」

『すみません、いただきます』

木兎「ありがとうございます!」

「はーよかった、」

『お返しになるか分からないんですけど、何かサインとか写真とかしますか??』

「え!そんな!!お店用に、お二人の写真撮らせてください、烏滸がましいですが、そちらにサインも、、」

木兎「任せろー!」

『旦那もこう言ってるのでぜひ!』

迎えの席に座ってた光太郎が隣に移動してきて私の腰をぐっと引き寄せる

「じゃ、じゃあ撮りますね!」

そしてピースをして彼のキラキラスマイルを作る

私もニコニコと笑顔をつくる。

印刷をしてきてもらっている間に私たちはアイスを食べる

『んー美味しいね光太郎』

木兎「な!!ラッキ〜」

『高校時代からのファンって同級生くらいなのかな?』

木兎「んー、だとしたら店長ってすげぇな!」

『ね!ほんと凄い!』

木兎「あなた俺は?」

『光太郎は〜んー、かっこいいかな。』

木兎「なんでだよー!代表入りしたんだから凄いとか言えよー!」

『だってバレーは光太郎の天職だし代表入りまでは想定内みたいな、、』

木兎「ちぇ〜」

「失礼しま〜す、えっと、じゃあこちらにおねがいします、!」

『はーい』

サインなんて私が考える時が来るなんてって作った当時はうんうん考えたんだよなぁ、、最初なんて書いていいのかわかんなくて、七瀬あなたってフルネームで書いたの今どこにあるんだろう。

及川くんとかノリノリで考えてくれたの懐かしいな。

『どーぞ!』

木兎「1番目立つとこに飾ってくれよな!!」

「はい!!」

木兎「んじゃそろそろ出るか〜」

『うん』

私たちがデートをする時基本的にお金は光太郎がだすことになってる。私たちの家計の管理は私がしているけれど、かっこつけたいらしい。

自慢げにカードを取り出して支払いをする姿がかっこいいよりかは少し可愛い。

お店を出たらどちらともなく手を繋ぐ

光太郎曰く去勢の意図があるんだって。

夫婦になっても恋人みたいに、新婚みたいにいたいっていう私の意見からいつの間にか恋人繋ぎをするようになってた
そのまま歩いて少し有名なイルミネーションまで来た。

『わ、綺麗、、』

木兎「来れてよかったな!」

『ね、当日じゃないだけあって多少空いてるしよかった。』

木兎「あなた寒くない?」

『うん。大丈夫』

木兎「手めっちゃ冷たいけど」

『ほんとはめっちゃ寒い』

木兎「俺暖かいでしょ!」

『光太郎子供体温だもんね』

そう言うと何故かムッとした顔をする彼。

『え、?』

何か閃いた顔した彼。

私も身長ある方なのにさらに30センチ以上高い彼の顔が目の前にあって

私たちの距離は0cm

『え????』

木兎「お子様はこんなこと出来ないけど」

子供体温ってお子様扱いしてると思われたのか〜!!!

木兎「ははっ、あなた顔真っ赤〜」

『さ、寒いからだし、!てか、公共の場所でやめてよね、!』

照れ隠しにしても可愛くない

木兎「んー無理。」

『え〜???!』







タクシーを使って自宅まで帰って、ソファに並んで座ってる時。

木兎「あ、そうだった。」

横に座ってる光太郎が何かを思い出した

『ん?』

他の部屋に行って何か持って帰ってきた

木兎「1日遅れだけど、メリークリスマスあなた。」

『え、?』

木兎「あなたこの前これ欲しいって言ってたよな??赤葦に手伝ってもらって探した!!」

『でもこのネックレス、凄い高かったよね、?え、ありがとう光太郎、』

木兎「なーに俺スポーツ選手だよ給料知ってるだろ〜??愛する奥さんの為にこんなのお安い御用!!やっぱり俺最強〜!」

『ふふっ、ありがとう、!』

木兎「ほらつけてやるから」

『お願いします』

頬が緩んでるのがわかる

少しひんやりとしたチェーンが首を掠める

首筋にキスをひとつ落として

木兎「はい。できた」






テンションゼロ100しかない思われてる彼なのに、私の前だととんだ策士になるのほんとにやめて欲しい。心臓に悪い

『どうかな、』

木兎「バッチリ似合ってる!」

『へへっ、ありがとう』

私から頬にキスをひとつ

びっくりした顔をしたあと

木兎「あーかわいい。俺の嫁かわいい。世界一。」

木兎「今夜は寝かせないからな。」

『ひぇ、』
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こんにちは作者です!!

今日20時にクライマックス、最終回含め3つお話を公開します。

長らくお待たせしました!!

是非よろしくお願いします🦭🦭

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