ゴミ箱に捨てられていた百合さんの制服で、何度も深呼吸をする。
百合さんの匂い♡
部屋を見渡すと、沢山の百合さんが見える。
耳をすますと、百合さんが殴られた時の音が聞こえる。
百合さんは殴られた時が1番可愛い、美しい、麗しい、私の語彙じゃ表せないほど最高なの。だから……だから…
美月は許せない!!
あの百合さんの長い髪を切るなんて!!!長い髪で首を縛るプレイもまだしてないくせに!!百合さんを他の人に虐めさせず、美月だけが虐める??百合さんを虐めていいのは私だけだ!!!私の百合さんだ!!!
百合さんは私のおもちゃなのっ!!!
許せない、絶対に許せない、許せないからっ。
美月のいじめを無くして、私だけが百合さんをいじめるっ!!
その、予定だったのに…………っっっ
必死に抵抗しようとするが、手首を物凄く強い力で捕まれ動けない…………足は空いているのに……怖い。
何………………これ。
知らない、こんな百合さん、
知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない
なんで…………??
なんで私が、蹴られて床にころがんなきゃなんないの……??
……誰なの?この人。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。