『美月と付き合ったのは……3年前。』
『美月は付き合ってから3年間、1度もSEXをさせてくれなかった。』
『我ながら性行為でもなくSEXと堂々と言うのも下品とは思うが……。』
今、俺は彼女と部屋に2人っきりといういかにもなタイミングだった。初めての一人暮らしで家具も少ない部屋でも、流石に寝床というものはあるものだ。
『美月が何故してくれなかったか。』
『それは単純に……彼女が初めてで、恥ずかしくて、心の準備が出来なくて…そんな単純な理由だった。』
ベットの上に座り、寝っ転がっている彼女の方を見る。寝っ転がっていたとしても胸の形が綺麗で…大きいと明確にわかるなと思った。
『俺が大学を東京の大学にすると言った時、美月はかなり寂しがっていた。』
『空港に行く前日同じクラスの女子生徒に、 「あんた3年間で1回もさせてあげてないの?!そりゃああんた、都会のいい女にあなたの貴方の名前(男)とられるよ〜?」
と言われ、
「え、えぇっ?!で、でもあなたの貴方の名前(男)くんはそんなことしないもん…っ。たまに家、遊びに行くからね?」
と言ったのを、今でも覚えている。』
大学に行く前に見た美月の胸元と、大学に来てから1年が経って今見ている胸とでは、かなり大きさに差があった。
…………その大きな胸に、大袈裟にかぶりつく。
『3年間、ずっと俺は童貞のままだった。』
『高校生らしくAVをしながらしこっていたとは言え、周りのみんなは何故他人のSEXを見て興奮出来るのかは、よくわからなかった。』
『まぁ率直に言えば。女の子にちんちんをぶち込みたかった。』
彼女のパンツをおろし、股を開かせながら、乳首を舐めたり噛んだりする。1度強く噛んでしまい心配になったが、女というのは意外と強く噛んでも大丈夫らしい。
いつも洗濯バサミとかでチクニーしてるかなと想像してみる。
『付き合うというのは、呪縛だ。』
『他の女とヤッてはいけないよ、キスしてはいけないよ、2人きりで遊んではいけないよ。』
『美月は特に……嫉妬深かった。』
『SEXさせてくれないくせに。俺の呪縛から解放してくれなかった。』
『私が別れを切り出すまで童貞でいろ。そう言っているだけに感じた。』
ついに念願の時が来たと興奮し、比喩ではなく本当に体がビリビリとしてくる。
自然と股間が盛り上がり、コンドームがつけやすくなる。
『ずっと、調べるだけだった。コンドームの付け方を。』
『ずっと、買っとくだけだった。そのコンドームを。』
コンドームに手をやり、ちんちんに装着する。
…………そういえばこれは、美月と付き合った頃に買ったんだっけ?
ずっと。この時を、今を夢見て。
コンドームに消費期限なんてあったっけと記憶を探るが、1年でSEXを諦めた俺にとって調べたのはもうとっくの昔だった。
『たまに失敗するところが好きだった。』
『なんだかんだ苦手なことにも挑戦する所が好きだった。』
『子供に優しいところが好きだった。』
『美月の笑顔が好きだった。』
手を穴に突っ込む。準備万端なのかもう濡れていることに驚いた。ぴちゃぴちゃと小さくなる音、本当に噂通り締め付けられるナカの感触。
『美月。俺はね。』
聞きなれない……高い声が聞こえる。
『君をずっとこうしたくて、堪らなかったんだ。』
彼女が俺の名前を呼んできた。
それが嬉しくて…………
ナカが熱い、暖かい。自分の性感帯全体が人肌を感じ喜んでいる。
繋がってるのがわかる、一体化してるのが伝わる。何度も締め付けられ気持ちいい。1人でするのよりも……何倍も。
美月。俺はね。
『美月。俺はね。』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!