この女子校には……いじめがある。
雪のように白い肌と艶やかな長い黒髪をもつ転校生の百合さんへの嫉妬から始まった、
今、百合の髪の毛を持っている。美月による、いじめである。
百合さんが容赦なく腹を蹴られ、痰を吐く、これも…いつも通りの光景……
そう言い美月が短くった百合の髪を、いつもより掴みづらそうにしながら引っ張り、顔でたんをふかせようとする。
ここでは美月が絶対だ、助けたらいじめられる。他の人が百合をいじめるのも許されない、
百合は美月のためのおもちゃ、美月の独裁場。
でも、私は………………
こんなのって…
こんなのって…………ないよ。
……………………もしかして…美月に、学校で口を開くなって…言われてるのかな?
そう、私も色々とこのいじめを止めるため動いているのだが、校長や担任も、「でも白さんはいじめのことを否定しているから」の一点張り。
だから、百合さんの証言さえ集まれば……っ
百合さんがスケッチブックに文字を書いて、見せてくる。
『あなたの貴方の名前(女)までいじめられてしまいますよ。聞かなかったことにしますから、もう関わらないでください。』
なんでそこまで助かることを拒む?もう洗脳されてしまっているの??でも、それじゃあ……百合さんは…
このスケッチブックを、多分百合さんは渡してくれない…
百合さんが口さえ開かなかったら、今のボイスレコーダーも意味が無い、百合さんは絶対…………助けられない。
それなら……………………ならば。
ならば、もう。
なら、作戦変更だ。
別に助けなくてもいい。"普通にいじめて"、私の方からも美月に口止めを頼もう♡
美月の時はいつも、やで止まってるのに。
今回はやめてまで言えるってことは…………
真白くて、綺麗なその肌を、グーで思い切り殴る。
百合さんの手首と足首は縄で縛ってるから、これでもう抵抗できない。
私たちしかいない体育館倉庫の空間にカッターの音が鳴り響く。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!