第9話

特別編・七夕

2020/07/07 10:00

プルルルルルルル

涼木（すずき）璃沙（りさ）

はーい、早希ちゃんどした？

長嶋（ながしま）早希（さき）

もうそっち向かってもいいかな？

涼木（すずき）璃沙（りさ）

あ、うん！

今日は七夕。
本日、私は・・・璃沙ちゃんと天の川を見るんだ！
楽しみ・・・

涼木（すずき）璃沙（りさ）

あー、やっと来た。ささ、窓からじゃよく見えないし、展望室行こ

え、展望室なんてあるの？
ーーーーー

涼木（すずき）璃沙（りさ）

ここだよ～

長嶋（ながしま）早希（さき）

わぁ・・・

私は、そこに着いた途端、息を呑んだ。
前面ガラス張りの、夜空が綺麗に見える部屋。
天井もガラスだから、宇宙（そら）もよく見える。

涼木（すずき）璃沙（りさ）

綺麗でしょ？

長嶋（ながしま）早希（さき）

うん・・・

思わず呼吸を忘れてしまう程綺麗な宇宙。
すごい。
知らなかった。
天の川って、こんなに綺麗なんだね。

涼木（すずき）璃沙（りさ）

・・・織姫と彦星、出会えるといいね。

璃沙ちゃんが、夏の大三角を眺めながらつぶやく。

長嶋（ながしま）早希（さき）

・・・うん。

この神秘的な星の橋を、離れ離れになった二人が渡っている。
そんなことを考えるだけで、わくわくしてきた。

早希＆璃沙

綺麗、だねぇ・・・

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編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。