─及川side─
バスケね~...。やったのは中学校以来かな?
あんまり覚えてないけど~...、負けたくないし。
及川「一丁やりますかッ...と」
何気なく呟いて相手の動きを見つめる。
.......んー、岩ちゃん動きがガタガタ。
相手のボール取ろうとして必死だな~。
矢巾は...けっこー上手いな、隙があんまない。
天ヶ瀬ちゃんはやっぱ経験者って感じだね。
目が獲物を狩る肉食動物みたい。
及川「ここかな...」
そう言い、ボールを動かし始める。
俺が向かっていったのは、岩ちゃんの方。
やっぱ初心者狙ってガンガン得点してかなきゃね!!!((
岩泉「ッ!?」
及川「岩ちゃん、しつれーしまーす!」
スッと岩ちゃんを抜く俺。
カッコいい!!((
矢巾「先輩だからって、容赦しませんからねッッ!!!」
及川「それはどうかな!!」
矢巾のガードもあっさり通り抜ける。
後はゴールだけ。
よし、行ける!!
そう思った時だった。
スッとどこからともなく現れる影。
天ヶ瀬ちゃんだ。
天ヶ瀬ちゃんはあっという間にボールを自分の元へと持っていき、走り出す。
あなた「ッよしッッ!!!」
及川「うわ、早っ!?」
彼女の顔はとても爽やかで、凄く楽しそうだった。
...凄く、魅力的だった。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!