第21話

#016
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2021/01/13 07:43
プチ事件があった後、私は三葉と別れて体育館へとやって来た。
あなた「こんにちは~...」
国見「あ、あなたさん。こんにちは」
あなた「国見くん、こんにちは」
国見「最近来てなかったっすよね。体調不良ですか?」
あなた「あ~...そんな感じ」
そっか、一年ズには言ってないもんね。
私が国見くんと会話をしていると、後ろからガヤガヤと声が聞こえてきた。
岩泉「お~!天ヶ瀬!体調大丈夫か?」
あなた「あ、岩泉さん。もう大丈夫です。心配掛けました」
及川「天ヶ瀬ちゃん!!大丈夫~?」
岩泉さんの横からひょっこり顔を出す及川さん。
...能天気め。
あなた「...」
私の顔は相当だったのだろう。
国見くんがブッと吹き出していた。
及川「なーに、俺なんかした?そんな嫌な顔してると表情筋もっと固まって無愛想になるよ~?」
あなた「余計なお世話です。私は大丈夫です。心配かけました」
及川「うんうん、そっか~...って、え?」
あなた「何ですか」
及川「当たりが弱くなってる...!!」
あなた「は?」
及川「あっ、やっぱ強かった」
あなた「意味分かんないんで、入り口で固まってないでさっさと体育館入ってください。邪魔でしょ」
及川「はいは~い」
心なしかいつもよりご機嫌な及川さんの背中を見ながら、私は微笑んでいた。
...やっぱり、この部活を辞めないで良かったかな。
なんて、口が裂けても言えないね。

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